ライフ

害虫三冠王のゴキブリ 性格は控えめ、昼間は人の気配ない場所に潜伏

ゴキブリ

6~10月はゴキブリにとって快適な季節

 たくさんの種類がいる“害虫”のなかでも、特に嫌われているのがゴキブリだ。食べ物が豊富な裕福な家に現れることから、かつては“黄金虫”などとも呼ばれていたが、いまは害虫の代名詞だ。なぜゴキブリはこれほどまでに嫌われるのか?

「そもそもゴキブリは、蚊や蜂のように人間を襲ったり、血を吸うことはないので、怖い虫ではありません」

 と話すのは、アース製薬研究部生物研究課の有吉立さんだ(「」内以下同)。

 とはいえゴキブリは、病原体を媒介するなどして、人や家畜に害を与える「衛生害虫」、見た目の気持ち悪さから不快感を与える「不快害虫」、食品や紙を食べ、電化製品を故障させる「経済害虫」の“害虫三冠王”を獲得している。人の生活に害を及ぼすことは間違いない。

「でも、性格は控えめなんです。夜行性で暗いところが大好き。すみっこが好きで、部屋の真ん中を歩くことはあまりありません。たまに昼間、堂々と登場するケースもありますが、それは、迷子になったなど彼らにとっても不測の事態のとき。滅多にありません。昼間は基本的に、家の中の暖かくて狭いところや、人の気配がない場所でじっとしています。たとえば、冷蔵庫などの家電の裏側や下は暗くて狭くて暖かいので、格好の巣なんです」

 しかし、こういった場所に大量発生すると、コンセントやケーブルに影響が出て壊れてしまうというわけだ。

1mmの隙間が侵入経路に

 家庭で最もよく見かけるのは「クロゴキブリ」で、卵から成虫になるまで約1年かかる。夏までに成長して9月頃までに卵を産むため、活動時期は6~10月。25~30℃くらいの気温が、ゴキブリにとって快適なのだという。そのため、35℃以上の高温になると、30℃くらいの場所へ移動する。つまり、気温が下がれば遭遇する機会が増えるだけでなく、猛暑日には涼しい場所を求めて家の中に入ってきやすいのだ。

 そもそもゴキブリはどこから侵入してくるのだろうか。

「網戸の破れや隙間、換気扇、エアコンのドレーンパイプなどが多いですが、成虫なら7mm~1cm、幼虫だと1~2mmの隙間があれば余裕で侵入できます。また、卵や幼虫であれば、宅配便の荷物に紛れて玄関から堂々と入ってきます。段ボールを処分せず長く放置していると卵が孵って、家の中で増殖してしまいます」

 ゴキブリは段ボールも食べるので、育つには格好の場所。引っ越し後に荷物を片付けずにいれば、新築であってもゴキブリが出る可能性は高い。

 また、集合住宅の1階が飲食店の場合、そこのゴキブリがやってくるケースもある。エレベーターに乗ったり、壁伝いに上ってくるので、高層マンションだから出ないということもない。

関連記事

トピックス

橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
看護師不足が叫ばれている(イメージ)
深刻化する“若手医師の外科離れ”で加速する「医療崩壊」の現実 「がん手術が半年待ち」「今までは助かっていた命も助からなくなる」
NEWSポストセブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
キール・スターマー首相に声を荒げたイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
《英国で社会問題化》疑似恋愛で身体を支配、推定70人以上の男が虐待…少女への組織的性犯罪“グルーミング・ギャング”が野放しにされてきたワケ「人種間の緊張を避けたいと捜査に及び腰に」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン
フレルスフ大統領夫妻との歓迎式典に出席するため、スフバートル広場に到着された両陛下。民族衣装を着た子供たちから渡された花束を、笑顔で受け取られた(8日)
《戦後80年慰霊の旅》天皇皇后両陛下、7泊8日でモンゴルへ “こんどこそふたりで”…そんな願いが実を結ぶ 歓迎式典では元横綱が揃い踏み
女性セブン
犯行の理由は「〈あいつウザい〉などのメッセージに腹を立てたから」だという
「凛みたいな女はいない。可愛くて仕方ないんだ…」事件3週間前に“両手ナイフ男”が吐露した被害者・伊藤凛さん(26)への“異常な執着心”《ガールズバー店員2人刺殺》
NEWSポストセブン