芸能

50年代~70年代前半の“いい男”たち 「寡黙で無骨」から「中性的」に

(写真/共同通信社)

“寡黙で不器用”を貫いた高倉健さん(写真/共同通信社)

 映画やドラマ、音楽界など、エンターテインメントの世界には、いつの時代にも“いい男”がいる。そして、人気を集める“いい男”のタイプは、時代とともに変わっていく──。

 1950年代は映画黄金期だ。

「『ローマの休日』(1954年日本初公開)などの洋画上映も本格化し、人々の欧米文化に対する憧れが強い時代だった」

 そう振り返るのは、世代・トレンド評論家で立教大学大学院客員教授の牛窪恵さん。

「そんな中、欧米人に負けず劣らずの股下80cmのスタイルを持つ、石原裕次郎さん(享年52)が登場。男女問わず憧れの存在に。この頃は、顔だちがいいだけでなく、立ち姿もかっこいい人が“いい男”として支持を集めていました」(牛窪さん・以下同)

 俳優は“銀幕のスター”と呼ばれ、手の届かない存在。

「彼らは映画代を払ってでも見たい美しい存在だったので、スターは、夢を壊さないために生活感を出さず、食事風景すら隠す俳優も多かった。高倉健さん(享年83)のように寡黙で私生活が一切見えず、ミステリアスな雰囲気を漂わせている、そんな男性に女性たちは憧れたのです」

 その流れは1960年代以降も続いていく。

ヒッピー文化の影響でいい男は短髪から長髪へ

 1960年代に入ると、東京五輪(1964年)を機に一般家庭にテレビが普及。1960年に44.7%だった白黒テレビの世帯普及率は、1964年に87.8%に倍増した。

「テレビの普及がいい男の幅を大きく広げた」。そう分析するのは、イケメン評論家として情報番組などに出演し、2004年から「いい男祭り」を企画・主催している沖直実さんだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

第一子を出産した真美子さんと大谷
《デコピンと「ゆったり服」でお出かけ》真美子さん、大谷翔平が明かした「病院通い」に心配の声も…出産直前に見られていた「ポルシェで元気そうな外出」
NEWSポストセブン
花の井役を演じる小芝風花(NHKホームページより)
“清純派女優”小芝風花が大河『べらぼう』で“妖艶な遊女”役を好演 中国在住の実父に「異国まで届く評判」聞いた
NEWSポストセブン
2000年代からテレビや雑誌の辛口ファッションチェックで広く知られるようになったドン小西さん
《今夏の再婚を告白》デザイナー・ドン小西さんが選んだお相手は元妻「今年70になります」「やっぱり中身だなあ」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「王子と寝ろ」突然のバス事故で“余命4日”ののち命を絶った女性…告発していた“エプスタイン事件”【11歳を含む未成年者250名以上が被害に】
NEWSポストセブン
人気シンガーソングライターの優里(優里の公式HPより)
《音にクレームが》歌手・優里に“ご近所トラブル”「リフォーム後に騒音が…」本人が直撃に語った真相「音を気にかけてはいるんですけど」
NEWSポストセブン
ナンバープレートを折り曲げ集団走行する「旧車會」=[福岡県警提供](時事通信フォト)
《各地で増える”暴走”》駐車場を勝手に旧車會の集合場所とされた飲食店主「100台以上も…他のお客さんが入って来られん」と怒り
NEWSポストセブン
世界中を旅するロリィタモデルの夕霧わかなさん。身長は133センチ
「毎朝起きると服が血まみれに…」身長133センチのロリィタモデル・夕霧わかな(25)が明かした“アトピーの苦悩”、「両親は可哀想と写真を残していない」オシャレを諦めた過去
NEWSポストセブン
キャンパスライフをスタートされた悠仁さま
《5000字超えの意見書が…》悠仁さまが通う筑波大で警備強化、出入り口封鎖も 一般学生からは「厳しすぎて不便」との声
週刊ポスト
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《あなたとの旅はエキサイティングだった》戦力外の前田健太投手、元女性アナの年上妻と別居生活 すでに帰国の「惜別SNS英文」の意味深
NEWSポストセブン
エライザちゃんと両親。Facebookには「どうか、みんな、ベイビーを強く抱きしめ、側から離れないでくれ。この悲しみは耐えられない」と綴っている(SNSより)
「この悲しみは耐えられない」生後7か月の赤ちゃんを愛犬・ピットブルが咬殺 議論を呼ぶ“スイッチが入ると相手が死ぬまで離さない”危険性【米国で悲劇、国内の規制は?】
NEWSポストセブン
1992年にデビューし、アイドルグループ「みるく」のメンバーとして活躍したそめやゆきこさん
《熱湯風呂に9回入湯》元アイドル・そめやゆきこ「初海外の現地でセクシー写真集を撮ると言われて…」両親に勘当され抱え続けた“トラウマ”の過去
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン