ライフ

「血液サラサラ」に効果が期待 食と健康の専門家20人が選んだ食品とは

青魚

青魚には血栓ができるのを防ぐEPAが豊富に含まれれる

 人は血管とともに老いる─—これは今日の医学教育の基礎を築いたとされるアメリカの内科医、ウイリアム・オスラーが残した言葉だ。日進月歩の発達を遂げる医学界におけるさまざまな研究によって、この発言の正しさが裏づけられている。さくら総合病院循環器センター長の梅津拓史さんが解説する。

「血流の良し悪しは、全身の健康にかかわる大問題です。血管が硬くなることで起きる心筋梗塞や高血圧はもちろん、血液中の糖度が上昇する糖尿病も、血管に大きなダメージを与えるため、ある種の“血管病”といえる。

 さらに、血液がドロドロになって循環が悪くなれば脳や骨にも栄養が行き渡らなくなる。そのため認知症や骨粗しょう症の原因も、高い割合で血流にあるといわれています」

 現在、猛威を振るう新型コロナウイルス感染症も無関係ではない。内科医の谷本哲也さんは血流が悪い人の重症化を懸念する。

「新型コロナに感染した場合、高血圧や糖尿病、肥満などからくる動脈硬化により、血流が悪い人は、そうでない人に比べ重症化しやすく、死亡率の上昇も報告されています。理由としては、ウイルスによって血液の凝固系に異常が起こり、血管を詰まらせる血栓が作られやすくなることや、肺から血管に侵入したウイルスそのものが炎症を起こすことなどが考えられます」(谷本さん)

 爆発的な感染拡大により医療崩壊が進み、不調を感じても病院にかかりづらいいま、自分の体は自分で守るよりほかない。そのためには体調を司る“血流”をよくするために食生活を改善することが、何よりも肝要だ。

 20人の食と健康の専門家の回答を参考に、病気を寄せ付けないサラサラの血液を手に入れてほしい。

【※以下20人の「食と健康の専門家」に「血液がサラサラになる最強食品」を挙げてもらい、1位を5点、2位を4点、3位を3点、4位を2点、5位を1点として集計。5点以上を獲得した食品を掲載した。

秋津壽男さん(医師)、磯村優貴恵さん(管理栄養士)、梅津拓史さん(循環器科医師)、小倉朋子さん(トータルフードプロデューサー)、金子あきこさん(管理栄養士)、小島祥子さん(管理栄養士)、黒田愛美さん(医師/アスリート)、坂井美穂さん(国際中医薬膳師)、清水加奈子さん(管理栄養士)、田中優子さん(医師)、谷本哲也さん(内科医)、中沢るみさん(管理栄養士)、根来秀行さん(医師/ハーバード大学客員教授)、浜本千恵さん(管理栄養士)、則岡孝子さん(管理栄養士)、福田千晶さん(医学博士)、藤岡智子さん(栄養士/フードライター)、望月理恵子さん(管理栄養士/健康検定協会)、矢澤一良さん(早稲田大学規範科学総合研究所ヘルスフード科学部門部門長)、渡辺信幸さん(医師/こくらクリニック院長)】

関連記事

トピックス

大谷翔平がこだわる回転効率とは何か(時事通信フォト)
《メジャー自己最速164キロ記録》大谷翔平が重視する“回転効率”とは何か? 今永昇太や佐々木朗希とも違う“打ちにくい球”の正体 肩やヒジへの負担を懸念する声も
週刊ポスト
竹内朋香さん(27)と伊藤凛さん(26)は、ものの数分間のうちに刺殺されたとされている(飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
「ギャー!!と悲鳴が…」「血のついた黒い服の切れ端がたくさん…」常連客の山下市郎容疑者が“ククリナイフ”で深夜のバーを襲撃《浜松市ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
50歳で「アンパンマン」を描き始めたやなせたかし氏(時事通信フォト)
《巨大なアンパンマン経済圏》累計市場規模は約6.6兆円…! スパイダーマンやバットマンより稼ぎ出す背景に「ミュージアム」の存在
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン