「1日5本収録」のハードルがあるがゆえの魅力
1日目と2日目を比較すると、凡人本人への振りは6回からゼロに。ツッコミは11回から3回と激減。代わりに激増したのは、間接いじり(0回→4回)となる。
1日目、岡田はオープニングで凡人を見た瞬間に「うわぁ~!」と驚愕したり、早押しクイズで凡人にボタンを押させて答えを聞く前に「違います、いきましょう。絶対違います。絶対違います」と遮ったり、“直接いじり”をしていた。しかし、2日目は他の回答者との会話で「(凡人は)間違った教科書やから」(23分)、「両端(1枠の凡人と4枠の姿憲子)がちょっとややこしいですね」(24分)など、凡人を見ずに間接的にいじる機会が増加した。直接いじると疲れるが、間接的にはいじりたいという深層心理があったのかもしれない。
系統3の『困惑する』が21回から4回に激減しているが、1日目の経験から2日目は自然と凡人にあまり触れないでおこうと思ったのか。そもそも、『困惑』という項目の存在自体が異常で、地上波のクイズ番組では1時間で20回もMCが困惑する場面は見られないだろう。
1日目の『困惑』場面を振り返ってみよう。凡人が「何も持たないでやる。これが本当の空手だって言った人もいる」とギャグを言ったが、岡田は特に対処せず(できず)。ジェームス・ボンドに関するエピソードを凡人が話すと、「うぇ~~。お座りください。すいません」と強制終了したこともあった。
さらに、『高いところで練習するときに来る人は?』というなぞなぞ【正解:コーチ(高地)】で、凡人は『おおたかげんご』と謎の回答。これには、百戦錬磨の岡田も固まった。
岡田:誰ですか?(=聞き返す)
凡人:そういう人いたでしょ。
岡田:あのね、アンナちゃんが呆れ返ってますよ(=他人を巻き込む)。おおたかげんごさんって、急に。なぞなぞですから(=呆れる)。
これらの対応で、岡田は消耗していったと考えられる。もう1つ、疲弊の大きな理由として凡人の“カットインダジャレ”もあるだろう。1日目、岡田が2枠の梅宮アンナを紹介して母のクラウディアに話が及ぶと、1枠の凡人が割り込んだ。