ライフ

通勤電車で下痢に襲われていた50代男性 グルテンフリーで症状改善も

毎朝、激しい腹痛に襲われていた…(イメージ)

毎朝、激しい腹痛に襲われていた…(イメージ)

 朝ご飯の定番といえば、こんがり焼けたトースト──和食に比べて手間もかからないので、手軽なパンを好む家庭は多い。しかし、複数の専門家が「朝はパン」という習慣は、健康を害するリスクがあると警鐘を鳴らしている。

 消化管の専門医として長年、消化管外科手術や内視鏡検査、内視鏡手術に携わってきた、みらい胃・大腸内視鏡クリニックの福島正嗣院長は、自身のブログに〈朝食はパンと決めている方へ 胃腸の不調はそれです。〉との記事を掲載した。福島氏が指摘する。

「パンは消化が悪い食べ物です。胃液の主な成分はタンパク分解酵素。意外に思われるかもしれませんが、肉や魚などのタンパク質に比べて、炭水化物であるパンのほうが分解・消化されにくいということを臨床経験のなかで私は実感しています。炭水化物の消化には5時間から10時間かかるとされています」

下痢、頭痛、認知症に…

「パンはNGだが、米ならOK」という考え方の専門家もいる。

「個人差がありますが、小麦に含まれるグルテン(※注)が原因で、食後の腹痛や下痢などの消化器系疾患、頭痛、不眠症に悩まされているケースは多い。グルテンがアトピーも含む肌荒れや生理不順、メタボや認知症の原因になっている可能性もあります」

(※注/小麦粉に水を加えてこねた時に、小麦粉に含まれる「グルテニン」と「グリアジン」という2つのタンパク質が絡み合ってできるもの。パンのもちもち感や粘り気はグルテンによるもので、こねればこねるほどグルテンが増えていく)

 そう話すのは、グルテンフリーライフ協会代表理事で『長生きしたけりゃパンは食べるな』(SB新書)の著書があるフォーブス弥生氏である。

 グルテンフリーといえば、プロテニス選手のノバク・ジョコビッチが実践して体調不良によるスランプを脱し、世界ナンバーワンプレーヤーとなったことで一躍注目を浴びた。

 グルテンが原因となる体の不調には、アレルギーのほか、グルテンが小腸にダメージを与える自己免疫疾患のセリアック病、発症原因は解明されていないが、セリアック病とは診断されず、セリアック病と同様の下痢や便秘、疲労感などの症状を引き起こすグルテン不耐症がある。

 フォーブス氏がグルテンフリーライフ協会を設立したのも、夫がグルテン不耐症と判明したのがきっかけだったという。

「私もパンやパスタ、スイーツが好きで、パン屋さんの前を通ると、匂いに惹かれてついパンを買ってしまっていた。グルテンの成分のグリアジンには依存性があり、“なんとなく食べたくなってつい食べてしまう”“食べ出したら止まらない”という特性があります。日常的に食べていたのは依存性が高まっていたためでしょう」(フォーブス氏)

関連記事

トピックス

1990年代にグラビアアイドルとしてデビューし、タレント・山田まりや(事務所提供)
《山田まりやが明かした夫との別居》「息子のために、パパとママがお互い前向きでいられるように…」模索し続ける「新しい家族の形」
NEWSポストセブン
新体操「フェアリージャパン」に何があったのか(時事通信フォト)
《代表選手によるボイコット騒動の真相》新体操「フェアリージャパン」強化本部長がパワハラ指導で厳重注意 男性トレーナーによるセクハラ疑惑も
週刊ポスト
太田房江・自民党参院副幹事長に“選挙買収”工作疑惑(時事通信フォト)
【激震スクープ】太田房江・自民党参院副幹事長に“選挙買収”工作疑惑 大阪府下の元市議会議長が証言「“500万円を渡す”と言われ、後に20万円受け取った」
週刊ポスト
2024年5月韓国人ブローカー2人による組織的な売春斡旋の実態が明らかに
韓国ブローカーが日本女性を売買春サイト『列島の少女たち』で大規模斡旋「“清純”“従順”で人気が高い」「半年で80人以上、有名セクシー女優も」《韓国紙が哀れみ》
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
【国立大に通う“リケジョ”も逮捕】「薬物入りクリームを塗られ…」小西木菜容疑者(21)が告訴した“驚愕の性パーティー” 〈レーサム創業者・田中剛容疑者、奥本美穂容疑者に続き3人目逮捕〉
NEWSポストセブン
国技館
「溜席の着物美人」が相撲ブームで変わりゆく観戦風景をどう見るか語った 「贔屓力士の応援ではなく、勝った力士への拍手を」「相撲観戦には着物姿が一番相応しい」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
【20歳の女子大生を15時間300万円で…】男1人に美女が複数…「レーサム」元会長の“薬漬けパーティ”の実態 ラグジュアリーホテルに呼び出され「裸になれ」 〈田中剛、奥本美穂両容疑者に続き3人目逮捕〉
NEWSポストセブン
前田亜季と2歳年上の姉・前田愛
《日曜劇場『キャスター』出演》不惑を迎える“元チャイドル”前田亜季が姉・前田愛と「会う度にケンカ」の不仲だった過去
NEWSポストセブン
timelesz加入後、爆発的な人気を誇る寺西拓人
「ミュージカルの王子様なのです」timelesz・寺西拓人の魅力とこれまでの歩み 山田美保子さんが“追い続けた12年”を振り返る
女性セブン
不倫報道の渦中にいる永野芽郁
《私が撮られてしまい…》永野芽郁がドラマ『キャスター』打ち上げで“自虐スピーチ”、自ら会場を和ませる一幕も【田中圭との不倫報道】
NEWSポストセブン
電撃引退を発表した西内まりや(時事通信)
電撃引退の西内まりや、直前の「地上波復帰CMオファー」も断っていた…「身内のトラブル」で身を引いた「強烈な覚悟」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 自民激震!太田房江・参院副幹事長の重大疑惑ほか
「週刊ポスト」本日発売! 自民激震!太田房江・参院副幹事長の重大疑惑ほか
NEWSポストセブン