次期大統領選の有力候補、与党「共に民主党」の李在明氏も「犬の食用禁止」を公約に掲げており、犬肉食はいまや韓国政界の重要テーマになっている。だが、韓国の動物保護団体「セーブ・コリアンドッグス保護所」のキム・ナミ氏は冷ややかな反応だ。
「最後に言及してくれたのは良いものの、文大統領自身も前回大統領選の際に“動物愛護”の公約を掲げながら、犬肉食の禁止については何一つ行動を起こさなかった。その埋め合わせとしてこの問題に触れたのではないでしょうか。法律で禁止されても闇市場が現われるでしょうし、すぐに問題が解決するとは思えません」
文氏は大の愛犬家として知られる。青瓦台(韓国大統領府)でも複数の犬を飼育し、その中には、北朝鮮の金正恩氏から贈られた特別天然記念物「豊山犬」も含まれる。動物愛護と伝統的な食文化の狭間で、文大統領はどのような決断を下すのか。