芸能

『相棒』水谷豊にまさかの弱点! 極度の「〇〇音痴」だった

15分の長台詞も簡単に覚えてしまうという水谷(時事)

15分の長台詞も簡単に覚えてしまうという水谷(時事)

 待望の「season20」がいよいよスタートする『相棒』(テレビ朝日系)。2000年の単発ドラマから21年間、テレビシリーズや劇場版はもちろん、ノベライズ、コミカライズ、さらには宝塚歌劇団の演目やゲームにもなった国民的作品だが、今作でも警視庁特命係の杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)の活躍と、第1話からの緊迫の展開に早くもファンは盛り上がっている。

 主演の水谷は子役として芸能界入りし、『太陽にほえろ!』(1972年)、『傷だらけの天使』(1974年)などで松田優作や萩原健一と共演して人気を博した。主役として当たり役になったのが『熱中時代』(1978年)の教師・北野広大で、その後は主役を張れるスターとしての地位を確固たるものにしてきたが、役者人生の代表作といえば、いまや『相棒』を挙げるファンが大多数だろう。

「週刊ポスト」(10月15日発売号)では水谷の役者人生を振り返り、親交のある業界関係者や俳優仲間の証言で、その人物像と俳優としての魅力を解き明かしている。詳細は本誌に譲るが、『傷だらけ―』で共演したホーン・ユキ氏は、撮影現場で若き水谷に「スカートめくり」された事件を明かしている。今の時代にそんなことをすれば芸能界でも大問題になりそうだが、「キャッキャと言いながら逃げていく」水谷を思い出すというユキ氏は、「私のなかでは、まじめだけどどこかヤンチャな高校生のような、ユーモアを併せ持った方という印象です」と評している。

 飄々として冷静沈着、緻密な推理を組み立てる右京にも、たしかにたまに見せるヤンチャや笑顔があるが、関係者が口をそろえる俳優・水谷豊は、どんな役でも綿密に役作りし、計算され尽くしたキャラクター設定と芝居で演じ切るプロフェッショナルだ。「season14」までと劇場版で監督を務めた和泉聖治氏によれば、『相棒』の特徴でもある右京の長台詞を、水谷は一言一句違わず完璧にこなすという。しかも本人は「さっと一回読んだあと、お風呂で反芻するくらい」で台詞を覚えてしまうと語っているそうだ。まさに右京顔負けの明晰さである。

 一方で和泉氏は、前出・ユキ氏も指摘していた水谷の愛嬌ある、ちょっとお茶目な一面も印象に残っている。以下は本誌では紹介できなかったエピソードだが、まさにその長台詞の緊張する現場で見せた水谷の姿だ。

「ある時の撮影で、豊さんが15分以上も長い台詞を話すところに、別の刑事がドアを開けて入ってくるシーンがあった。ところが、その刑事役が一瞬だけ台詞をトチッちゃったんですよ。僕もアッと思ってカットしようか迷ってたら、豊さんが両手を大きく叩いて大笑いして、『オッケー!』って言って場を和ませてくれたんです。右京の顔ではなく、若かりし日に演じていた気のいいアンチャンのような感じですね。

 出番まで3時間も待たせてしまったこともありましたが、そんな時も『オッケー!』って言ってくれたりね。普通は不機嫌になるようなところでも顔色一つ変えない。とてもチャーミングな人だなあと思いました」

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平がこだわる回転効率とは何か(時事通信フォト)
《メジャー自己最速164キロ記録》大谷翔平が重視する“回転効率”とは何か? 今永昇太や佐々木朗希とも違う“打ちにくい球”の正体 肩やヒジへの負担を懸念する声も
週刊ポスト
竹内朋香さん(27)と伊藤凛さん(26)は、ものの数分間のうちに刺殺されたとされている(飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
「ギャー!!と悲鳴が…」「血のついた黒い服の切れ端がたくさん…」常連客の山下市郎容疑者が“ククリナイフ”で深夜のバーを襲撃《浜松市ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
『凡夫 寺島知裕。「BUBKA」を作った男』(清談社Publico)を執筆した作家・樋口毅宏氏
「元部下として本にした。それ自体が罪滅ぼしなんです」…雑誌『BUBKA』を生み出した男の「モラハラ・セクハラ」まみれの“負の爪痕”
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン