阪神競馬場のパドック
ここは人気でも桜花賞馬ソダシ。前走が札幌というのは秋華賞過去10年で6頭しかいないが、古馬相手のクイーンSに勝って参戦してきたのが2011年の覇者アヴェンチュラ。ソダシはオークスこそ距離に泣いた感があるが、GⅠ級の相手が揃った札幌記念で2000mを克服した。父だけでなく、“母の父”の裏付けもある。
ならば相手も母の父クロフネのスルーセブンシーズ。2歳秋のデビュー戦が1800mで、その後は2000mを意識して使ってきている。オークスでは直線ウチから伸びてきてソダシのすぐ後ろにつけていた。
母の父キングカメハメハではここ3年勝っているオークスからの直行馬アカイトリノムスメと、2勝馬ながら権利を獲ったミスフィガロ。同じ勝負服のワンツースリー馬券も売れそうだ。
“母の父”というキーワードならディープインパクトにStorm CatがGⅠ馬8頭を出している。抽選を突破したエンスージアズムはここ3戦負けすぎの感があるが桜花賞、オークスとも出走を果たしている。それとは別に今後の日本競馬を占う意味でスライリーにも注目しておきたい。昨年の覇者デアリングタクトはサンデーサイレンスの4×3だったがこちらは3×3、しかも“三冠馬同士の配合”だ。
●ひがしだ・かずみ/伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。