スポーツ

日本ハム・新庄監督が検討する「ファン投票打線」のメリット・デメリット

新庄剛志・新監督が率いる日本ハムが球界の話題をかっさらう?(写真は2020年の12球団合同トライアウト参加時のもの。時事通信フォト)

新庄剛志・新監督が率いる日本ハムが球界の話題をかっさらう?(写真は2020年の12球団合同トライアウト参加時のもの。時事通信フォト)

〈たまにファンが選ぶスタメン試合を検討しています その時はよろしくお願いします。〉──日本ハムの監督に就任する新庄剛志氏の10月30日のツイートが話題を呼んでいる。ファン投票によって、試合の先発メンバーを決める可能性を示唆している。

 同様の例は、過去には1994年のオープン戦でオリックスの仰木彬監督、2000年の本拠地開幕戦で近鉄の梨田昌孝監督が実行している(いずれも投手は除く)。就任早々の仰天プランにファンのあいだでは賛否両論を含め様々な反応が飛び交っている。プロ野球担当記者が話す。

「少子化の影響もあるとはいえ、野球人口が減っており、子供が他のスポーツを選択するようになっている。プロ野球も安泰とは言えない。そんな時に、野球に目を向けさせる発案をする。いろんな意見が出ていますけど、素晴らしい発信力だと思います。話題作りは批判も浴びますけど、興行には必要不可欠です」(以下同)

 オリックスの仰木監督は前年にJリーグが開幕し、プロ野球が危機感を抱いていた1994年3月13日のヤクルトとのオープン戦で“ファン投票打線”を組んだ。当時はまだインターネットが普及しておらず、3月10日から12日まで本拠地のグリーンスタジアム神戸で行われるオープン戦で球場に備え付けてある投票用紙で応募する方法が取られた。

 投票1位のパンチこと佐藤和弘が3番、投票2位の阪神から移籍してきたベテランの岡田彰布が4番に座り、1番には登録名をイチローに変える直前の鈴木一朗(投票4位)、2番には3年目の若武者・田口壮(投票5位)が座った。鈴木は5打数ノーヒットに終わったが、パンチや田口が各2安打、岡田も1安打を放ち、オリックス打線が計13安打と爆発。9対3で前年の日本一チームを下している。

「新庄監督が公式戦で“ファン投票打線”を実施するなら、問題は投票方法でしょう。2003年のオールスターファン投票で、2年以上一軍で1試合も投げていない中日の川崎憲次郎が選ばれてしまった。ネットでお金をかけずに気軽に投票できるため、心ないファンが悪質なイタズラをした。簡単にネットで投票できると、このような事態も起こり得る。

 新庄監督がどの場面で行うかわかりませんが、仰木監督のオリックスのようにオープン戦、もしくは公式戦に来場したファンだけが投票できるようにしたほうがいいかもしれません。わざわざ時間とお金を掛けてきた人は愉快犯のようなことはしないでしょうし、観客動員アップにも繋がりますからね」

関連キーワード

関連記事

トピックス

鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《デートではお揃い服》お泊まり報道の永瀬廉と浜辺美波、「24時間テレビ」放送中に配慮が見られた“チャリT”のカラー問題
NEWSポストセブン
経済同友会の定例会見でサプリ購入を巡り警察の捜査を受けたことに関し、頭を下げる同会の新浪剛史代表幹事。9月3日(時事通信フォト)
《苦しい弁明》“違法薬物疑惑”のサントリー元会長・新浪剛史氏 臨床心理士が注目した会見での表情と“権威バイアス”
NEWSポストセブン
海外のアダルトサイトを通じてわいせつな行為をしているところを生配信したとして男女4人が逮捕された(海外サイトの公式サイトより)
《公然わいせつ容疑で男女4人逮捕》100人超える女性が在籍、“丸出し”配信を「黙認」した社長は高級マンションに会社登記を移して
NEWSポストセブン
2才の誕生日を迎えた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
【9月6日で19才に】悠仁さま、40年ぶりの成年式へ 御料牧場、小学校の行事、初海外のブータン、伊勢新宮をご参拝、部活動…歩まれてきた19年を振り返る 
女性セブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
《同居女性も容疑を認める》清水尋也容疑者(26)Hip-hopに支えられた「私生活」、関係者が語る“仕事と切り離したプライベートの顔”【大麻所持の疑いで逮捕】
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレ(時事通信フォト)
《メンバーの夫が顔面骨折の交通事故も》試練乗り越えてロコ・ソラーレがミラノ五輪日本代表決定戦に挑む、わずかなオフに過ごした「充実の夫婦時間」
NEWSポストセブン
サークル活動にも精を出しているという悠仁さま(写真/共同通信社)
悠仁さまの筑波大キャンパスライフ、上級生の間では「顔がかっこいい」と話題に バドミントンサークル内で呼ばれる“あだ名”とは
週刊ポスト
米カリフォルニア州のバーバンク警察は連続“尻嗅ぎ犯”を逮捕した(TikTokより)
《書店で女性のお尻を嗅ぐ動画が拡散》“連続尻嗅ぎ犯” クラウダー容疑者の卑劣な犯行【日本でも社会問題“触らない痴漢”】
NEWSポストセブン