大和田潔医師と谷本哲也医師が選択する薬
身近な解熱鎮痛薬は効き目より安全性優先
内科医の谷本哲也医師(ナビタスクリニック川崎)は風邪症状が出た時に、去痰剤のムコソルバンをよく飲んでいる。
「特に風邪をひいた時に痰が絡むことがあるのでよく服用します。標準的な治療薬として子供からお年寄りまで使われる安全性の高い薬です。
喉の痛みがある時は解熱鎮痛薬のカロナールです。薬の効き目や切れ味がより強い解熱鎮痛薬もありますが、副作用として腎機能の低下や胃腸の粘膜が傷ついて消化性潰瘍が起こる可能性もあるため、私自身が飲む場合も患者さんに処方する場合もカロナールを優先的に使用することが多い」
そんな谷本医師が今後生活習慣病に罹った場合は、どんな薬を選ぶのか。
「生活習慣病薬は20年、30年と付き合うものなので、短期データしかない新薬ではなく、昔から定評のある薬、ジェネリックでも手に入りやすい薬を選びます。
糖尿病治療薬なら第一選択薬のメトグルコ、脂質異常症治療薬ならスタチン系のメバロチン、抗血小板薬ならバファリンです。バファリンはがん予防に繋がるという報告もあり、その点も期待できます」
※週刊ポスト2021年11月12日号