黒沢氏は、「保険は絶対に入っておいたほうがいい」と強い語調で言う。それは身近な人の失敗を見てきたからだ。
「僕は松方弘樹さんと亡くなる直前まで歌の仕事を一緒にしていたんだけど、松方さんは『俺はきっとがんにはならないから』と言って罹患が発覚する直前に保険を解約しちゃったんですよ。どえらい金額を掛けていたみたいだから、もったいないですよね。松方さんだけじゃなくて僕の知り合いで同様の事態に直面した人が3人はいますよ」
黒沢氏は読者に向けてこう語った。
「今では毎年必ず定期検診に行っています。膀胱がんの再発検査はM字開脚で恥ずかしいけど、もうへっちゃらだよ。でも若い時は行かなかった。それが良くなかった……。皆さん、検査と保険は大事にしてください」
がんサバイバーたちの声は重い。他人事だと思わず行動に移したい。
※週刊ポスト2021年12月3日号