競走馬には適性がある
JCDも含むこのレースの覇者21頭のうち、9頭は芝の経験があり5頭は勝ち鞍があるが、舞台が「中京競馬場」に替わってから(つまりチャンピオンズCになってから)のここ7年の勝ち馬は一度も芝を使ったことがない。デビュー前からダートの適性が見込まれ、ダート馬として経験を積んできた馬だけが勝っている。
となるとここは、サウジカップで大敗しながら、ドバイWCで2着を死守したチュウワウィザード。前走JBCクラシックは骨折明けで気を遣いながらの調整だったとのことだが、小回りコースの最内枠に苦労しながらも3着と地力を見せた。
このレースでは創設21年目で初めて地方所属馬ミューチャリーが勝ったが、2着に入ったオメガパヒュームともども次走は東京大賞典。距離や輸送への懸念というより、「中京競馬場」という舞台を気にしたのではないか。ならば左回りの川崎や船橋で結果を出している地方馬カジノフォンテン。また別路線組だが中京で結果を出しているオーヴェルニュとサンライズホープを相手にとりたい。
白毛馬として初めてのクラシックホースとなったスーパーアイドルホースが上位に食い込めば競馬人気はさらに盛り上がるが、3歳牝馬だけに長い目で見守りたい。もちろんここで勝つようなら一気にダート戦線は世代交代となる。
●ひがしだ・かずみ/伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。