国内

維新人事で火が付いた吉村府知事VS足立康史議員の「ポスト松井戦争」

松井一郎代表の後任が争点に

松井一郎代表の後任が争点に(写真/時事通信フォト)

 日本維新の会の足立康史・衆院議員(56)の身辺がザワついている。「本人は先月、松井一郎代表(57)の任期満了に伴う代表選への出馬に意欲を見せていましたが、叶わず。それもあってか、今回の人事で冷遇されたことに不満そうな態度を取っています」とは、足立氏に近い維新関係者の話だ。

 経産官僚出身の足立氏は党内きっての政策通として知られ、先の衆院選で4選を果たした。歴史の浅い日本維新にあっては、最年長組として、とりあえずは、ポスト松井が本命視される吉村洋文・大阪府知事(46)の有力な対抗馬になり得る存在だった。

 ところが早々、無投票再選を決めた松井代表は11月30日の役員会で共同代表を辞任した片山虎之助・参院議員(86)の後任に馬場伸幸・幹事長(56)を指名。新3役には「40代中心の若い力で今後10年を吉村世代で担ってもらう」として、幹事長に当選2回の藤田文武・衆院議員(40)、政調会長に音喜多駿・参院議員(38)、総務会長に柳ヶ瀬裕文・参院議員(47)を抜擢した。足立氏は院内組織にすぎない国会議員団の政調会長ポストに追いやられてしまったのだ。

「人気知名度で後れを取る吉村さんへの対抗心は内に秘めたものがあります。3役ポストに就けば、党の看板としてNHKの日曜討論に出演することができて、全国区で名前が売れる。ポスト松井に向けて世論のお墨付きがもらえますからね」(前出の維新関係者)

 足立氏の落胆ぶりは想像するに難くない。加えて、今回の松井人事には党3役入りを期待しながら、国会議員団の国対委員長に留め置かれた遠藤敬・衆院議員(53)など、急激な世代交代を嫌う足立氏と当選同期のベテラン勢を中心に不満が渦巻く。

 目下、足立氏はツイッター上で文書交通費の扱いや党の組織運営をめぐり、維新創設メンバーの橋下徹・元大阪府知事(52)との間で罵詈雑言入り乱れる場外乱戦の最中。“噛み付き症候群”とも“騒動師”とも揶揄される両者の悪癖はさておき、橋下氏が肝胆相照らす松井代表の代弁者であるとすれば、さながら代理戦争の様相である。

 先の衆院選で日本維新の議席は4倍増にまで膨れ上がった。年明け2022年分の政党助成金は今年分の約18億円から概算で30億円を超える見込みだ。政党組織の肥大化に人事とカネが絡めば、内紛の火種となるのは当然の成り行きであろう。

関連記事

トピックス

第一子を出産した真美子さんと大谷
《デコピンと「ゆったり服」でお出かけ》真美子さん、大谷翔平が明かした「病院通い」に心配の声も…出産直前に見られていた「ポルシェで元気そうな外出」
NEWSポストセブン
2000年代からテレビや雑誌の辛口ファッションチェックで広く知られるようになったドン小西さん
《今夏の再婚を告白》デザイナー・ドン小西さんが選んだお相手は元妻「今年70になります」「やっぱり中身だなあ」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「王子と寝ろ」突然のバス事故で“余命4日”ののち命を絶った女性…告発していた“エプスタイン事件”【11歳を含む未成年者250名以上が被害に】
NEWSポストセブン
人気シンガーソングライターの優里(優里の公式HPより)
《音にクレームが》歌手・優里に“ご近所トラブル”「リフォーム後に騒音が…」本人が直撃に語った真相「音を気にかけてはいるんですけど」
NEWSポストセブン
世界中を旅するロリィタモデルの夕霧わかなさん。身長は133センチ
「毎朝起きると服が血まみれに…」身長133センチのロリィタモデル・夕霧わかな(25)が明かした“アトピーの苦悩”、「両親は可哀想と写真を残していない」オシャレを諦めた過去
NEWSポストセブン
キャンパスライフをスタートされた悠仁さま
《5000字超えの意見書が…》悠仁さまが通う筑波大で警備強化、出入り口封鎖も 一般学生からは「厳しすぎて不便」との声
週刊ポスト
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《あなたとの旅はエキサイティングだった》戦力外の前田健太投手、元女性アナの年上妻と別居生活 すでに帰国の「惜別SNS英文」の意味深
NEWSポストセブン
エライザちゃんと両親。Facebookには「どうか、みんな、ベイビーを強く抱きしめ、側から離れないでくれ。この悲しみは耐えられない」と綴っている(SNSより)
「この悲しみは耐えられない」生後7か月の赤ちゃんを愛犬・ピットブルが咬殺 議論を呼ぶ“スイッチが入ると相手が死ぬまで離さない”危険性【米国で悲劇、国内の規制は?】
NEWSポストセブン
1992年にデビューし、アイドルグループ「みるく」のメンバーとして活躍したそめやゆきこさん
《熱湯風呂に9回入湯》元アイドル・そめやゆきこ「初海外の現地でセクシー写真集を撮ると言われて…」両親に勘当され抱え続けた“トラウマ”の過去
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン
笑顔に隠されたムキムキ女将の知られざる過去とは…
《老舗かまぼこ屋のムキムキ女将》「銭湯ではタオルで身体を隠しちゃう」一心不乱に突き進む“筋肉道”の苦悩と葛藤、1度だけ号泣した過酷減量
NEWSポストセブン
折田楓氏(本人のinstagramより)
「身内にゆるいねアンタら、大変なことになるよ!」 斎藤元彦兵庫県知事と「merchu」折田楓社長の“関係”が県議会委員会で物議《県知事らによる“企業表彰”を受賞》
NEWSポストセブン