死を見つめれば、生きているうちに何をすべきかの優先順位が分かります。すると肩の荷が下りて物質への執着がなくなり、気持ちがものすごく軽くなって、幸せに生きられるはずです。
私自身、東京から熱海に移り住んだのは、この世じまいをするためでした。実際に年賀状をやめて、お付き合いの会食などを控えたら、残ったのは本当に仲が良い知人の結婚式くらい(笑)。でもすごく解放されて、びっくりするくらい気持ちが楽になりました。
最近、瀬戸内寂聴さんが亡くなり、生と死について地に足がついた話をできる方が少なくなりました。
だからこそ私はこれから先も、「スピリチュアリストはリアリストである」というモットーを胸に刻んで、人生に悩む方々の救いとなる助言をしていこうと思います。
【プロフィール】
江原啓之(えはら・ひろゆき)/スピリチュアリスト。一般財団法人日本スピリチュアリズム協会代表理事。1989年にスピリチュアリズム研究所を設立。また、オペラ歌手としても活躍。『人間の絆』『自分の家をパワースポットに変える最強のルール46』ほか著書多数。最新刊は『あの世の歩き方』(小学館刊)。
※週刊ポスト2021年12月17日号