セットも大幅にリニューアルされた(画像提供:NHK)
「新型コロナウイルス感染症の影響で、外出が制限されたり、自宅で過ごしたりする時間が増えるなかで、より幅広い方々により親しんでいただける番組を目指して、スタジオセットの更新などの取り組みを進めており、その一環でアシスタントの顔ぶれも見直しました。
顔ぶれを見直すことで、より幅広い方々に親しんでいただけるのではと考えたからです。新たに特定の視聴者層にアプローチするために男性アシスタントが加入したわけではありません」
初の男性アシスタントの加入は近年の社会的なSDGsへの取り組みと連動するような、ジェンダー平等の実現を目指す動きとも受け取れる。
リニューアルでは他にも力を入れている箇所がある。その一つが番組で独自に考案した「オリジナル体操」だ。2020年度は番組内で週に計3回放送されていたのに対し、2021年度前期は週に計5回と、より多く放送するようになった。
「オリジナル体操とは、ラジオ体操第1・第2とは別に、指導者が季節や時間帯などを意識しながら考案した体操です。番組を見ながら新鮮な気持ちで体を動かしてもらえるよう、毎回内容を変えています。運動不足の解消や日常の気分転換などに活用していただけると考えています」
コロナ禍で感染を防ぐために外出を控える人が増え、心身ともに不健康に陥りがちな昨今。視聴者の生活に寄り添いながらリニューアルを続けていく『テレビ体操』に今後も要注目だ。
◆取材・文/細田成嗣(HEW)