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2022.01.14 07:00  週刊ポスト

2022年の地震リスク 専門家は「南海トラフより不気味なのは紀伊水道」

3人の専門家が警鐘 2022年「地震警戒エリア」MAP

3人の専門家が警鐘 2022年「地震警戒エリア」MAP

2000年以前の建物は崩壊も

平井:南海トラフでは津波の話がありましたが、首都直下地震では何が危険になるのでしょうか?

服部:まずは揺れですね。東日本大震災は、首都圏ではゆっくりと大きな揺れでしたが、直下地震ではバイブレーションのように細かく激しい揺れに襲われます。家電や家具が部屋の端から端まで吹っ飛ぶので、頭などを打つ怖れもあります。

内山:私は免震建築の専門家ですが、心配なのはビルの揺れです。2000年の耐震基準改正前に建てられたビルは、M7クラスが来たら一部崩壊するかもしれません。

 さらに懸念されるのが木造住宅です。東京の下町の木造住宅が密集する地域は家屋が軒並み倒壊して、火災や水害も発生する可能性が高いです。

服部:首都直下地震のあとは火災の被害も広がると考えられます。震源が近いので緊急地震速報が鳴る前に激しい揺れに見舞われて、防災行動をする猶予がありません。

 さらに大変なのは電熱式の暖房器具で、揺れで倒れたあとは一時的に電気が消えますが、そのあとに電気が復旧すると、そこから発熱して床などが燃える怖れがあります。地震発生後に自動的にブレーカーが落ちない家庭では、注意が必要です。

平井:そしてこの座談会の最後に言いたいのは、地震予測のゴールは、地震発生を予測することではなく、予測をもとに準備を重ねて地震の被害を少なくするということです。

 できるだけ多くの人に地震発生前に行なうべき準備や対策を確認して、日々地震に備えてほしいです。

(前編はこちら

【プロフィール】
平井道夫(ひらい・みちお)/1947年生まれ、東京都出身。地震予測「地震解析ラボ」代表取締役。地震計、VLF/LF電波などの観測データに基づいて、1週間以内の地震予測を行なっている。

内山義英(うちやま・よしひで)/1957年生まれ、静岡県出身。地震研究機関「ブレイン」代表。地電流、低周波音などの観測データに基づいて、1週間以内の地震予報を行なっている。

服部克巳(はっとり・かつみ)/1965年生まれ、愛知県出身。千葉大学大学院理学研究院地球科学研究部門教授。同大学でULF電磁場などの観測データに基づいて地震の監視・予測を行なっている。

※週刊ポスト2022年1月14・21日号

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