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元横綱・稀勢の里が二所ノ関襲名 クリーンなイメージで協会背負う存在に

将来を嘱望される存在になっているという(写真/共同通信社)

将来を嘱望される存在になっているという(写真/共同通信社)

 2021年12月24日、相撲協会は、理事会で元横綱・稀勢の里の荒磯親方(35)の「二所ノ関」襲名を承認したと発表した。これにより荒磯部屋は二所ノ関部屋として新たなスタートを切った。

「ガチンコ横綱だった稀勢の里の関係者からの評価は極めて高い」とするのは、元親方のひとりだ。

「土俵での対戦経験がある若手親方やベテラン現役力士からは慕われているし、記者クラブ担当の親方としての仕事ぶりも評判が良く、テレビ解説が面白いのでNHK関係者のウケもいい。19年ぶりの日本出身横綱としての現役時代からの人気に加え、引退後は早大大学院でスポーツビジネスを学び、栄養面やトレーニングの知識も豊富だ」

 今年完成予定の茨城・阿見町で建設中の新しい二所ノ関部屋では、異例となる“土俵を2面作る”という試みに乗り出し、力士一人ひとりの個性に合わせた指導を公言している。「伝統を守りながら、既成概念にとらわれない運営を目指す姿勢に、地元関係者を含め幅広い支援が集まっている」(同前)というのだ。

 現役時代に所属していた田子ノ浦部屋の後援会関係者はこう語る。

「二所ノ関親方の人柄に惹かれて集まった後援者のバックアップ体制は手厚い。九州場所では、大阪に本社がある住宅会社がわざわざ福岡に常設宿舎を建てた。常設宿舎が建てられるなんて、若貴時代の二子山部屋のようによほどの人気がないと実現しません。親方はまだ独身だが、部屋には現役時代に付け人だった36歳の序二段力士が移籍してきて、おかみさん不在のなかで、ちゃんこ番からマネージャー業まですべてを取り仕切っている。人望があるから、どんどん人が集まっている」

 初場所後には同世代の人気力士だった中村親方(元関脇・嘉風、39)も、所属する尾車部屋の閉鎖に伴って二所ノ関部屋付きへと移籍する。「嘉風はいずれ独立を視野に入れているが、その前に“稀勢の里の相撲”を学びたいと意気込んでいる」(協会関係者)のだという。

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