「二十一世紀の裕次郎」コンテスト出身
徳重聡も、「二十一世紀の裕次郎」として注目を集め、ドラマで裕次郎役を演じたほか、『渡る世間は鬼ばかり』シリーズでは、五月(泉ピン子)の妹で恋多き女・葉子(野村真美)のよき夫など、誠実二枚目路線だったが、2010年ほどから様子が変ってきた。
深夜ドラマ『Dr.伊良部一郎』ではオレンジのベストに赤チェックパンツ、黄色いダウンに青のしましまパンツといった奇抜なファッションの精神科医に。患者が来るたびに「いらっしゃ~い!」と桂文枝もびっくりの声でお出迎え。先端恐怖症のヤクザには、「一本いっとく?」と巨大注射をズブッ!ショック療法専門?と思えるこの治療で患者が元気にしてしまった。『下町ロケット』でも嫌味な技術者・軽部役が話題になった。方向性はよくわからない気もするが、確実に演技の幅は広がっている。
「愛しい嘘」の二人目の死者は優美だった。野瀬はどう動く!? 鍋で何を煮る? 事件解決より、そっちが気になってきた。