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石原軍団の鉄の結束 裕次郎は「男は自分が帰る“巣”が必要」と語った

カッコいい昭和の男たち(1975年『大都会』での石原裕次郎と渡哲也。写真/共同通信社)

カッコいい昭和の男たち(1975年『大都会』での石原裕次郎さんと渡哲也さん。写真/共同通信社)

 芸能界で伝説を作った石原裕次郎。その伝説のひとつが、今なお語り継がれる「石原軍団」の鉄の結束であろう。

 その始まりとなった石原プロモーションの旗揚げが発表されたのは、1962年12月27日の東京・帝国ホテルの一室だった。

『太陽の季節』『狂った果実』(ともに1956年)や『嵐を呼ぶ男』(1957年)の大ヒットで国民的スターとなった石原裕次郎の日活からの独立は大ニュースで、設立会見の会場には多くの報道陣が詰めかけた。

 当時の裕次郎には、自分が納得する映画を作り、それを国民に届けたいという熱い思いがあった。

「われわれの手で現在作っているものより、お客さんが喜んで見に来てくれる映画を年に2本くらい企画、製作しようという自信はある」

 設立会見で、裕次郎はそう抱負を語った。

 翌年早々に石原プロモーションを設立し、第1作となる映画『太平洋ひとりぼっち』を製作した。石原プロ出身の映画プロデューサー・増田久雄氏は、同映画の完成披露試写会に参加した時のことをこう語る。

「当時私は高校2年生で、設立したばかりだった石原プロを映画研究部で取材した縁で試写会に呼ばれました。ロビーで初めて裕次郎さんを見ましたが、華やかなオーラで光り輝いていた。憧れの人を見ることができてすごく興奮しました。その時は、裕次郎さんの下で後に映画製作をすることになるなんて夢にも思わなかった」

 当時は大手映画会社5社が監督や俳優を抱え込む「五社協定」があったが、裕次郎はこの壁を打ち破って大スター・三船敏郎との共演作『黒部の太陽』(1968年)を製作した。

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