この映画は観客動員数が730万人を超え、当時の日本映画の新記録を樹立した。映画公開の翌年、大学を卒業した増田氏は裕次郎に魅せられ石原プロに入社した。
「学生時代に石原プロで映画製作の手伝いをしていたのですが、裕次郎さんから直々に『卒業後はウチに来て映画をやらないか。男は自分が帰る“巣”を持たなくちゃいけない。その巣として石原プロを利用しろよ』と言われ、入社を決めました。大学卒業時にはお祝いにスーツをプレゼントしてくれた。そんな男気を見せられたら、ついていくしかないでしょう」(増田氏)
その後、裕次郎に魅了され、多くの傑物が集うようになっていく。
(文中一部敬称略)
※週刊ポスト2022年2月18・25日号