コミュニケーションのあり方が変化している(イメージ)
どの立場も気持ちはわからなくないし、どの立場も「何やってんだか」と感じずにはいられません。こうやって一歩引いたところから冷静ぶって論評しているのも、それはそれで「何やってんだか」的なスタンスです。
ノドの奥にザラザラしたものが残るのは、3つの立場のすべてに違和感を覚えるけど、自分の中にもそれぞれの要素が少しずつ入っている気がするからでしょうか。ネットの炎上案件というのは、どう語っても、どういう立場を取っても、ネットに振り回されている残念な自分を意識させられてしまいます。
「じつはこういう背景があって」「いやその理屈はおかしい」と細かい話を言い合ったところで、イライラが募るばかりで何の実りもありません。目を吊り上げて怒っていた人たちも、3日もたてば、いや1日たてば何に怒っていたのか忘れてしまうでしょう。そしてまた新しい獲物が見つかると、それに群がったり横目で見て楽しんだりします。
もっとも賢明で最強なのは、その4【ネットの中で何が起きているのかは知らないけど今日も元気な人として】というスタンスを保つことかも。しかし、リンゴをかじってしまったアダムとイブのように、私たちはもうネットと縁を持たずには生きていけません。
残された道は、少しでも「天に恥じない」立場を追い求めること。その1からその3の中で、あなたがもっとも「天に恥じない」と思えそうな立場はどれでしょうか。あるいはぜんぜん違う別の立場でしょうか。いずれにせよ少しずつ後ろめたさを覚えることにはなりそうですが、なるべく楽しく歩んでいきましょう。
個人的には、その1【発言を知って「絶対に許せない!」と正義感にかられて行動した人として】の界隈からは全力で距離を置く所存です。いや、こうやって「ああいうのは本当に恥ずかしいですよね」と言っている時点で、同じ穴のムジナではあるんですけど。