国際情報

プーチン大統領の正体 父は戦争の英雄、本人は最強の少年、宝くじ的中も

(時事通信フォト)

「最強の少年」だったというプーチン氏(時事通信フォト)

 ロシア側がどう主張しようと、これは侵略戦争である。ウラジーミル・プーチン(69才)という男の尽きぬ野望が、東欧の長閑な人々の暮らしを、蹂躙し、焼き尽くさんとしている。何がこの男を突き動かすのか。ロシア本国ではタブーとされる“独裁者の秘密”に迫る。

 プーチン氏はソ連時代の1952年、バルト海に面した港町・レニングラード(現サンクトペテルブルク)で生まれた。終戦から7年後、まだ第二次世界大戦後の混乱期であった。

「父は激しい独ソ戦を戦い抜いた傷痍軍人で、周囲の尊敬を集めていた厳格な共産主義者だといいます。つまり、戦争の英雄です。プーチン氏には2人の兄がいたが彼が生まれる前に亡くなったそうです。戦後、父は鉄道車両工場で熟練工として働き、母も夜間警備員や清掃員の仕事をして家計を支えました。住まいは、20平方メートルほどのアパートだったとされます」(ロシア在住の日本人ジャーナリスト)

 ロシア当局やプーチン氏自身の“公式記録”によると、プーチン少年の武勇伝はすさまじい。

「プーチン氏本人は“私はストリートで育った荒くれ者だった”と誇らしげに語ります。侮辱する言葉を投げかけられると、どんなに年上で体が大きくても、すぐに飛びついて殴りかかり、引っかき噛みつき、相手の髪の毛をごっそり引き抜いたそうです。酔っ払った大人たちにからまれている市民がいたら、われ先に助けにいき、暴れる大人を次々に投げ飛ばした、という正義漢でもあったそうです」(前出・外信部記者)

 ロシア人としては小柄なプーチン氏が本当に“最強の少年”だったかどうかは疑問だが、彼の幼少期はまるで「神話」のように飾られている。

「ドイツ軍に900日も包囲された『レニングラードの戦い』で両親ともに無事で、自宅も失わずに済んだ。しかも、一家にはテレビも電話もあり、郊外には別荘まであったといわれています。アパートの中でも息子のプーチン氏の部屋が最も大きかったそうです。当時の荒廃したレニングラードでは信じられない、まるで奇跡のような家庭です」(前出・ジャーナリスト)

少年期のプーチン氏(写真/アフロ)

少年期のプーチン氏(写真/アフロ)

 やがてプーチン氏は、ソ連スパイが主人公の『盾と剣』という小説の影響を受け、ソ連の諜報機関「KGB」で働きたいという思いが募っていく。強くなるために、ロシアの格闘技「サンボ」や日本の「柔道」の修練に没頭。名門レニングラード大学の法学部に進学すると、大学時代はひとりで行動することが多く、勉学や格闘技の練習に励む傍ら、ドライブが趣味だった。当時、レニングラード大学で車を持っていた学生は、彼だけだったという。宝くじで当たった、のだそうだ。

 だが、それらのエピソードは、「大統領になるべくしてなった選ばれし男である」と印象づけるための“表向き”の生い立ちではないか、といぶかしむ人も少なくない。

※女性セブン2022年3月17日号

元妻・リュドミラさんと2人の娘と撮影した家族写真(写真/アフロ)

元妻・リュドミラさんと2人の娘と撮影した家族写真(写真/アフロ)

毎年恒例プーチンカレンダー 写真/アフロ

毎年恒例プーチンカレンダー(写真/アフロ)

森元総理と 写真/アフロ

森元総理と講道館(東京・文京区)を訪問(写真/アフロ)

関連キーワード

関連記事

トピックス

長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
国民に「リトル・マリウス」と呼ばれ親しまれてきたマリウス・ボルグ・ホイビー氏(NTB/共同通信イメージズ)
ノルウェー王室の人気者「リトル・マリウス」がレイプ4件を含む32件の罪で衝撃の起訴「壁に刺さったナイフ」「複数の女性の性的画像」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン