ゴミ収集の現場の状況を知って驚きのオバ記者
滝沢:ほんとに深刻ですよ。みんなゴミは燃やせば消えてなくなると思っているけど、灰が残る。この灰を埋めているのが最終処分場なんです。
オバ:ああ、私、何も知らなかったわ。私の故郷の茨城にはゴミ焼却炉の熱で温水プールつきの健康ランドがあってよく入っていたの。これぞゴミの有効利用。東京では広い土地がないからこういう施設が造れないと思っていた。もちろんゴミは燃やせば消えてなくなると思っていたわ。
滝沢:実はその灰自体もリサイクル品で40%はコンクリートにしています。それ以上作るとその自治体は赤字になってしまう。ゴミのプロたちが日々技術開発してリサイクルしているにもかかわらず、あと約21年半。
オバ:……。
滝沢:どんなに処理の仕方が向上しようとも、結局はぼくたちが生活のあり方を変えない限り日本はゴミでいっぱいになってしまうんですよ。
オバ:私、どうすればいい?
滝沢:ゴミをなるべく出さなきゃいいんです(あっさりと)。
オバ:そりゃそうね。
危ないゴミはこうして捨てる!!
【1】古い油は、紙パックに新聞紙や使用済みのペーパータオルなどを詰め、さました油をしみ込ませる。自然発火を避けるため水もしみ込ませる。紙パックの口を、粘着テープなどでしっかりとめて燃えるゴミに。
【2】バッテリー類は、自治体のゴミ収集では回収不可。家電量販店などでリサイクルに出すこと。
【3】注射針は処方された医療機関に返却するか、「使用済み注射針回収薬局」の看板のある薬局へ持参を。
【4】大量の小麦粉は、飛散しないように水や油を注ぎ団子状にして燃えるゴミに出す。
滝沢さんに弟子入り志願
【プロフィール】
マシンガンズ 滝沢秀一さん/生活のため、2012年からゴミ収集会社に正社員として就職。現在も芸人と二足のわらじで活動している。妻との共著『ゴミ清掃員の日常』(講談社)ほか著書多数。
「オバ記者」こと野原広子さん/茨城県出身。富士登山、空中ブランコ、ダイエット、親の介護など体験記が得意。『で、やせたの?』(小学館)が好評発売中。
取材・文/野原広子 撮影/森浩司
※女性セブン2022年3月24日号