中身を出して並べた図。鶏肉、小えびに鮭のアラの粕漬け。お総菜を何種類か。まったく違和感なく買い物したが
「このまま持ってレジで支払いしたら、容器を移し替えちゃってください」と言うので、「私みたいな客っているの?」と聞くと「ええ、たまにね」だって。
レジ打ちのお兄さんも、慌てることなく、「そしたらお箸もいりますよね」と私たちの意図をしっかり理解してくれたの。買った商品をレジ袋に入れるための台の下は「可燃」と「不燃」のゴミ入れになっていて、リサイクル対策もバッチリ。
「思ったより簡単だったね」と気をよくした私たちが続いて向かったのは、頭に「天下の」とつけたい老舗デパートMの地下食品売り場。
ここの鮮魚売り場では裸ではまぐりが売っていたので、「これを持参した容器に入れて買えますか?」と聞くと、ちょっと考えて、「じゃあ、こうして」と言って商品に貼り付ける値札シールを手渡してくれた。これを持ってレジで支払ったら容器にペタンと貼ればいいと言うの。
「私みたいなことを言う人はいますか?」と聞いたら、「前はいた」そうだ。
続いてお肉コーナーでは容器を渡して「牛肉の切り落としをお願いできますか?」と聞くと、ニコニコと「いいですよ」と秤の上に載せてくれた。
こうしてプラスチックのトレーはおろか、意味不明なバラン(仕切り)もラップも持ち帰らず肉と魚は買えることがわかった。
【プロフィール】
「オバ記者」こと野原広子さん/茨城県出身。富士登山、空中ブランコ、ダイエット、親の介護など体験記が得意。『で、やせたの?』(小学館)が好評発売中。
取材・文/野原広子 撮影/森浩司
※女性セブン2022年3月24日号
これに上の食品が入っていたわけ。改めて見るとなんですか、これは!!どっちが主役かわからない包装
近所のスーパーにて。包装せず中身だけ売ってほしいと直談判
デパートのお肉売り場でも
快く”中身”だけ売ってくれました