現代(ヒョンデ)自動車はモスクワ国際モーターショーにも出展(EPA=時事)
「日本は早くロシア制裁を決めました。韓国は違います。これでは信用されません」
確かに、ロシアのウクライナ侵略に対する韓国政府の腰は重かった。ウクライナ東部への派兵をロシアが公言したことに対し、それは侵略であると米国が批難した2月22日、韓国も「主権はウクライナにある」と声明は出した。また日本が資産凍結や輸出入禁止などの制裁を発表した翌日の24日には「制裁に加わる」とも表明したが、直接的なロシアに対する明確な批難はせず、文在寅大統領も「武力の使用は正当化できない」と主語を曖昧にしたものにとどめた。また制裁についてもあくまで「加わる」だけで韓国が独自に何をするかは明言しなかった。
「日本は国だけじゃなく(日本の)大企業もロシアを制裁したのに、韓国は遅かった。いつも偉そうな財閥なのに」
ロシアで韓国製品のシェアはどこよりも高い
ロシアのウクライナ侵攻に対する日本政府の対応は明確で迅速だった。石油・天然ガス開発事業「サハリン2」撤退をはじめ、多くの日本企業にとってロシアに対する制裁的な意味での事業停止は苦渋の決断だったろう。アメリカの圧力が云々と言う向きもあるかもしれないが、それでも身を切ってロシアにNOを突きつけた。しかし韓国はのらりくらり、サムスンがようやく開戦から1週間も経って出荷停止、それでも「地政的な事情」とロシア制裁の意味ではないことを強調している。ヒュンダイに至っては無視だった。
「韓国政府も財閥もウクライナがすぐに負けると思ってた気がします。ムン(ムンジェイン大統領)はロシアが勝つことを願ってたのでは」
後半はあくまで彼の意見だが、ウクライナが早々に敗北し、首都キエフが数日で陥落すれば韓国はどちらにも良い顔ができたかもしれない。しかしウクライナ国民の徹底抗戦によりロシアは攻めあぐねている。ウクライナが粘るほど、どっちつかずの韓国は苦しむことになってしまった。
「最近の韓国はロシア頼みでした。サムスンもヒュンダイもプーチンとべったりで儲けてました。その証拠に、韓国製品のロシアの順位はどれも上位です」
サムスンはロシアのスマホ市場で1位、決済サービスのサムスンペイもGoogle、アップルに次ぐ。ヒュンダイもロシアの輸入車市場で1位、とくに2012年にプーチンが大統領職に再登板してから勢いを増しているという。
「韓国製品のシェアはどの国でも高いですがロシアではアメリカや中国より上です。不自然だと自分の国でも思います。だから(韓国企業は)ロシアに言えない。金のためなら恥を気にしない。それがコンデです。コンデのチャンモリです。」