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東京で働く韓国人の若者「大統領選に興味はない」その背景

韓国・ソウルで面接を待つ就職活動中の若者たち(EPA=時事)

韓国・ソウルで面接を待つ就職活動中の若者たち(EPA=時事)

ウクライナが勝てば、ロシアも負け、韓国も負け

 コンデ=老害、という言葉が繰り返し出てくる。チャンモリは日本語で「猿知恵」とでもいうべきか。韓国は若者の4人に1人が失業者と言われ、新卒の内定率は60%台である。韓国のネットスラング「ヘルコリア(地獄韓国)」は大げさではない。先の『半地下の家族』はもちろん、原作小説が130万部のベストセラー、映画化もされて話題となった『82年生まれ、キム・ジヨン』など、韓国の若者の就職難は長く社会問題となっている。

「その(新卒内定)60%台もほとんど非正規です」

 韓国の大手就職サイトによる2019年の調査によると新卒で正社員になれるのは10人に1人という衝撃の結果が出た。なるほどコロナ禍以前は大量の韓国人が日本に来たはずだ。筆者もコロナ禍では在日の韓国人学生や日本で働く韓国人の若者と接触してきた。とくに最近では減っているが、コンビニで働く韓国人の若者の言葉は興味深かった。「日本のほうが韓国よりマシ」「日本は人生をリセットできる」と言っていた。もちろん「本当はアメリカとかカナダに行きたい」とセットではあるが。

「すべてコンデのせいです。若者を犠牲にして食っている。世界の流れも読めない世代が平気で国を支配しています」

 彼によれば、今回の韓国政府のロシア制裁への尻込みと、韓国企業が崩さない親ロシアの姿勢は韓国民をさらに苦しめるのではないかとのこと。

「最初から日本のように決断すべきでした。信用されなくなります」

 人間と同じく国も経済も信用が大事、それは小さな積み重ねである。実際、3月に入ってようやく独自制裁を表明したが西側諸国では事実上最後発の参加、どっちにつくかで最後に来る奴が信用できないとされるのは、古今の戦争で証明されている。

「キュニョン(並行)、バランス外交ですが、国内でも批判が多い。戦争で通用するわけがないのに、連中はわかってません」

 歴史的に朝鮮半島は二面政策、ときに「コウモリ外交」と呼ばれる政策をとってきた。大国に挟まれた小国にはつきものだが、SWIFT(国際銀行間通信協会)から排除の発表も遅れ、対露制裁も具体的な実効性を伴わないまま小出しにしてロシアとアメリカ、そして中国の顔色を伺っている。戦争という大事だというのに。

「中立国みたいな覚悟ならいいかもしれません。でも金のためなんて恥ずかしいです」

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