痛風の痛みの原因である尿酸の結晶(写真/AFLO)
黒川:たけし軍団はみんな酒が強いんですか?
義太夫 そうですね。ダンカンさんとか、(ガダルカナル)タカさんとか、(つまみ)枝豆さんとか、みんなかなり飲みますね。でも、一番強いのは、やっぱり師匠ですよ。飲んでも全然変わらない。
昔、北野屋って店を開いた時に、熊本の知り合いが一斗樽を送ってきたんですけど、それを3人で一晩で飲んじゃった。
黒川:そらすごいな。
大竹:僕は「痛風メンタル説」を唱えているんです。原稿の締め切りが重なったり、会いたくない人に会わなければいけない日が近づくと、足が痛み始める。しかも病院に行くと、薬も飲んでいないのに、あの激痛が薄らぎ始める。だから「俺の痛風は心因性だ」と。まあ一番ひどいのが来たのは、冬に日本酒がばがば飲んで鍋とかを食いまくった後なんですけどね。
黒川:そしたらやっぱり心因性ちゃうやんか(笑)。
(第4回につづく)
【プロフィール】
黒川博行(くろかわ・ひろゆき)/作家。1949年生まれ、愛媛県出身。京都市立芸術大学卒業後、大阪府立高校の美術教師を経て、1983年『二度のお別れ』で作家デビュー。2014年「疫病神」シリーズの『破門』(KADOKAWA)で直木賞受賞。著書多数。
グレート義太夫(グレート・ぎだゆう)/お笑い芸人。1958年生まれ、東京都出身。大学中退後アマチュアでのミュージシャン活動を経て、ビートたけし率いる芸人グループ『たけし軍団』に加入。身体を張った芸風で「たけし軍団の弁慶」と称される。
大竹聡(おおたけ・さとし)/ライター。1963年生まれ、東京都出身。早稲田大学卒業後、出版社勤務を経てフリーライターに。2002年にミニコミ誌『酒とつまみ』を創刊。『酒呑まれ』『酔っぱらいに贈る言葉』(ともにちくま文庫)など、著書多数。
※週刊ポスト2022年4月22日号