経済ジャーナリストの荻原博子氏(写真/共同通信社)

経済ジャーナリストの荻原博子氏(写真/共同通信社)

 仕事や世間体から打てと言われれば打つものの、本音では違うということはある。飲食店に勤める男性(58)はこう語る。

「人と接する仕事をしていますし、妻も介護施設で働いています。そうなると口が裂けても『打ちたくない』とは言えません。飲食店ではワクチン接種は“印籠”のようなもので、店やお客さんとの会話でも『打った?』という話になってしまいますからね。ただ、4回目はもう勘弁してくれ、と思っています。

 今年2月に陽性になりましたが、基礎疾患もないので症状はほぼなかった。正直、コロナの症状よりも、ワクチンの副反応のほうがつらかったから打ちたいとは思えない。ただ、仕事先や周囲の人に『4回目も打った』と言うためだけに、不本意ながら打つことになるでしょう」

 もはや、何のためにワクチンを打つのかわからなくなってきたという。

「私自身、3回目接種はしましたが、4回目のことは頭にありません」

 そう語るのは経済ジャーナリストの荻原博子氏(67)だ。

「副反応などからワクチン接種自体を怖がっているわけではありません」という荻原氏は、4回目接種よりも他に講じるべき対策があると語る。

「伝えられるところでは、4回目ワクチンの効力は低いという報告もあるじゃないですか。今のオミクロン株は、油断してはならないけれど、感染しても軽症の場合が多いと言われます。そうしたなかで何も考えずにただワクチンを打てばよいという政府の発想は疑問です。

 本来は3回目接種を徹底することと、オミクロン株のような感染力の強い状況に対応することが優先のはずです。入院や隔離の方法など、感染者やその家族などに的確にできるような体制を整えることのほうが必要でしょう。だからワクチン4回目は、今必要な対応ではないと思います」

3回接種後に感染

 重症化阻止という観点から「今後も4回でも5回でも6回でも打つ」と語る中高年がいる一方で、すでに4回目を「打たない」と決めた人もいる。流通会社役員(67)はこう語る。

「まだ現役で会社にも行かないといけないから義務だと思って3回目も打ちましたが、2回目と同じように激しい頭痛と発熱で2日ほど寝込みました。今も偏頭痛のようなものが残っていて頭の中がすっきりしない。頭痛外来にも行きましたが、ワクチンの副反応とは診断してもらえなかった。

 そんななかで4回目を打つとどうなるのか、恐怖でしかない。副反応がなければ何回でも打っていいと思いますが、次は命にも関わるのではないかと本当に考えてしまう。仕事のことで迷ってはいたが、4回目は打たない選択をするつもりです」

関連キーワード

関連記事

トピックス

1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
『あんぱん』“豪ちゃん”役の細田佳央太(写真提供/NHK)
『あんぱん』“豪ちゃん”役・細田佳央太が明かす河合優実への絶対的な信頼 「蘭子さんには前を向いて自分の幸せを第一にしてほしい。豪もきっとそう思ったはず」
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/五十嵐美弥)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン