「野中」の影響力は低下

 今回の選挙戦では、現職の西村良平氏と新人の元市議・野中一秀氏による一騎打ちとなった。一秀氏は、内閣官房長官、自民党幹事長などを務めた野中広務氏(享年92)のおい。前回2018年の南丹市長選にも出馬し、西村氏相手に268票差まで肉薄しながら落選。

「野中」といえば、地元では誰もが知るビッグネームだが、今回の選挙違反事件の背景に「“野中派”の陰りがある」と指摘する声は少なくない。
 
「南丹市は野中広務氏の地盤の1つです。叩き上げで官房長官まで上り詰めた広務氏の地元人気は高く、“野中”という名前には一定の影響力がありました。しかし、2003年の広務氏の政界引退以降、それも薄れています。

 今回の選挙戦で一秀氏は、現職として実績を積んでいた西村氏への攻めどころをつかめなかった。“野中さんのおいだから”と応援する人は今やどんどん減っています。

 苦戦を強いられるなかで、票をなんとしてでも“獲得”しようと佐々谷が今回のようななりふり構わない行動に出たのでしょう。結局、一秀氏は西村氏に約2500票の差をつけられて落選。今後、佐々谷が起訴され、罰金以上の刑に処せられた場合、連座制が適用され、一秀氏の公民権が5年間停止になる可能性もあります」(別の地元関係者)

 事件の“舞台”となった道の駅は、地元産のお米や名産の黒豆を使ったお菓子、手作り寿司、プリン、ぼたもちなどの加工品が人気を呼んでいた。地元で愛される道の駅が、選挙の“道具”になるなどあってはならないことだ。

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