坂本がブレイクした時と同じ高卒2年目の中山礼都にチャンスは巡ってくるか(時事通信フォト)
心配なのはショートという守備の負担が掛かるポジションで、坂本が右ヒザの靭帯を痛めたことだ。
「レギュラー15年目ですからね。蓄積疲労も考えられます。歴代の名選手を見ても、ショートを15年も守った人はいません。阪神・吉田義男の14年、阪神・鳥谷敬の13年、西鉄・豊田泰光、阪神・藤田平、広島・高橋慶彦、横浜・石井琢朗の12年がトップクラスで、“ショートの寿命12年説”もある。スポーツ科学の発達もあり、坂本は未知の領域に挑んでいますが、チームとしてはそろそろ後釜を考えないといけない。
原監督もそうした事情を踏まえて、昨年はトレードでヤクルトから廣岡を獲得し、今年はキャンプから高卒2年目の中山礼都に期待をかけてきた。今回、中山が坂本に代わって初めて一軍に昇格しましたが、まだプロのスピードに慣れるのが精一杯の段階でしょう。ただ、今年は『同じ実力なら若手を使う』と明言していますし、一軍に上げたからには出場させていくと思いますよ」
坂本抹消後は廣岡が2試合連続ショートスタメンだったが、今後はどうなるのか。中山は3日の広島戦では8回の守備からセカンドに入り、プロ初出場を果たしている。坂本の穴を埋めて、次世代のショートレギュラーの座に近づくのは誰か──。