『赤坂璃宮』オーナーシェフ譚彦彬さん「最初の晩餐」は白身魚の蒸し物

仕上げに魚のだしと油を合わせて熱し、熱々をジューッとかける。旨味が染みわたり、香ばしい香りが広がる

譚さんの手で再現された、母の得意料理、白身魚の蒸し物。「市場に並ぶ切り身魚を選ぼうとする僕の手を母がぴしゃりと叩いて、活きのいいかさごやかれいを丸々一匹買う。そして、よく作ってくれたのがこの料理です」

『赤坂璃宮』オーナーシェフの譚彦彬さん

フライパンの中に皿を重ねて上に魚を置き、水を張り蓋をして加熱すれば、蒸し器代わりに。調理器具が少ない時代の母の知恵

譚さんはかさごの下にねぎを敷き、蒸し器であっという間に蒸し上げる

父、母、兄の4人家族。写真左の少年が譚さん。譚さんが子どもの頃の山下公園周辺の海はとてもきれいで、泳いで遊んだそう（提供写真）