国際情報

ロシア治安当局、国民を「愛国者」と「裏切り者」に分け“密告社会”再び

大和大学社会学部教授の佐々木正明氏

大和大学社会学部教授の佐々木正明氏

 現地のロシア人に話を聞くと、今回の侵攻で国内が“ソ連時代に逆戻りする”と心配する声がある。その意味するところは、経済が破綻し、国内が大混乱した90年代初めのようになるという懸念ではなく、「密告社会の80年代に戻る」ことを危惧しているのだ。国内に40万人以上いるといわれる大統領直属の「国家親衛隊」が徹底した弾圧を行ない、恐怖と力が支配する時代が戻ってくることを恐れている。

 一方、3月に英タイムズ紙が、FSB(ロシア連邦保安局)によるクーデター説を伝えた。こうした報道は、プーチン氏に近く、今回の戦争に反発しているクレムリン内部の内通者が英国の諜報機関にリークし、それがメディアに伝わったと考えられる。

 政権内部にも反発があることは窺える。戦争の長期化で国民の不満がマグマのように噴出する可能性はあるだろう。

【プロフィール】
佐々木正明(ささき・まさあき)/1971年生まれ。大阪外国語大学卒業後、産経新聞入社。社会部、外信部などを経てモスクワ支局長などを歴任。2021年より現職。

※週刊ポスト2022年5月20日号

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