ファンは京田の覚醒を待ち続けている(時事通信フォト)
ファームに降格した京田は守備位置が二塁に。外野から遊撃に再コンバートされた根尾昂を遊撃で起用することが優先された。そして、立場が危うくなっているのが、京田だけではない。石川昂弥を三塁で育てる球団方針のため、高橋周平も今季は二塁にコンバート。左足首のねんざで出遅れて4月29日に一軍登録されたが、ベンチスタートの日がありスタメンは保証されていない。4番のビシエドも好機でブレーキになる場面が目立ち、例外ではないとスポーツ紙記者は語る。
「立浪監督はビシエドに打撃フォーム改善を取り組ませたが、すぐに元の形に戻ってしまったことを嘆いていました。本人は今までこの形で打ち続けていたので変えることが不安なのかもしれない。2018年に首位打者を獲得しましたが、昨季までの2年間は打率が2割7分前後と数字が落ちている。その理由はミートポイントです。前で打つことにこだわりすぎ、間が取れないため内角の直球に差し込まれ、ボール球になる変化球に空を切る。ビシエドは33歳とベテランの域に入り、スイングスピードが落ちている。間の取り方を変えてボールを手元に呼び込む打ち方にしないと確実性が上がらない。このまま打撃不振が続くようだと、スタメンから外される可能性も十分考えられます」
京田に限らず、ビシエド、高橋も結果を出さなければ外される。驚きは大きいが、この状況は健全と言えるだろう。熾烈なレギュラー争いがチーム内の競争を生む。中日ベンチには昨季までなかった緊張感と熱気が漂う。強竜復活へ、立浪監督は本気でチームを変えようとしている。
落合氏の再登板を望む声は根強い(時事通信フォト)
投手との2刀流も期待される根尾
すでに大打者の片鱗を見せている石川(時事通信フォト)