天井・壁・床
「天井に付着したカビの胞子が落ちると、浴室全体にカビが広がってしまうので、3か月に1回は、タオルかキッチンペーパーに消毒用エタノールを染み込ませて、天井を拭いてカビ胞子の除菌を。入浴後、天井・壁・床の水滴をスクイージー(水切りワイパー)などで取り除くとカビの繁殖予防に」(松本さん)
浴槽のふた
「濡れたまま重ねたり、巻いたりするとカビが発生します。タオルなどで水気を拭き取り、換気扇の風が当たる場所に移動させておくのもおすすめです」(松本さん)
排水口
「表面に黒ズミが見えていたら、かなりのカビが発生しています。塩素系漂白剤につけおきしてから、洗い流して。スポンジやブラシでこすると、カビ菌をまき散らすことになるのでやめましょう」(川上さん)
入浴後、石けんかすや髪の毛を取り除き、水で洗い流すと、カビ予防になる。
【プロフィール】
農学博士・川上裕司さん/東京家政大学大学院人間生活学総合研究科家政学部環境教育学科非常勤講師・客員研究員。国立病院機構相模原病院臨床研究センター客員研究員。生活環境にかかわる有害生物 (微生物や害虫)を研究。共著に『博物館・美術館の生物学—カビ・害虫対策のためのIPMの実践—』(雄山閣)など。
医療環境管理士・松本忠男さん/プラナ代表取締役、ヘルスケアクリーニング代表取締役社長。日用雑貨メーカー・エステーと共に「拭く」をテーマに正しい清掃・除菌方法を広める「福育活動」に取り組む。『病院清掃35年のプロが教える 病気にならない掃除術』(幻冬舎)など著書多数。
取材・文/土田由佳 イラスト/こさかいずみ、ささやん。
※女性セブン2022年6月2日号