国内

「航空会社幹部」騙る就活詐欺 関係を強要された上智大生、悲痛の告白【前編】

被害者女性が涙ながらに明かした

被害者女性が涙ながらに明かした

 採用活動を中止する企業が続出したコロナ禍の就職戦線で、志望会社の内定を夢見る一人の女子大生が詐欺師の毒牙にかかった。「縁故採用」をちらつかせて近づいた男の要求は、徐々にエスカレートして……。被害者女性が涙ながらに明かした、おぞましい就活詐欺の一部始終。【前後編の前編】

 * * *
 就職先が決まらないまま今年3月に上智大学を卒業した玲奈さん(23・仮名)。現在は都内でIT企業の派遣社員をしながら就活を続ける彼女のもとに大阪府黒山警察署から電話があったのは、5月20日朝のことだった。

「Aという男をご存じですか? 現在大阪府警で捜査しており、彼の携帯電話でやりとりがあった方に事情を伺っています」

 そう告げられたと玲奈さんは振り返る。

「Aさんと直接の面識はありませんが、西山という人を通じてその人の口座にお金を送ったことがあります。その人は何の容疑で捜査されているんですか?」

 玲奈さんが聞くと、「詐欺容疑です。西山という名前も、このAという男が使用していた偽名です」と答えたという。

 玲奈さんは驚きとともに、悲しい確信を抱いた。

「ああ、やっぱり全部嘘だったんだ……」

 玲奈さんはAに就職活動で騙され、金銭のみならず複数回にわたって性行為まで強要されていたのだ。

「航空会社に入ってCAになるのが私の夢でした。外国語に強い上智大学に入学するために一生懸命勉強したのも、夢をかなえるためだった。

 それがコロナ禍になって大手航空会社のCA採用がストップしてしまって。不運を呪い就職活動にも身が入らないなか、バイト先で『俺は大手航空会社・X社の幹部だから、君が本気なら縁故入社で入れてあげられる』と話すAに出会いました。藁にもすがる思いだった私は、その言葉を信じ込んでしまったんです」(以下、断わりのない限り「」内の発言は玲奈さん)

関連記事

トピックス

麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン
左から広陵高校の34歳新監督・松本氏と新部長・瀧口氏
《広陵高校・暴力問題》謹慎処分のコーチに加え「残りのコーチ2人も退任」していた 中井監督、部長も退任で野球経験のある指導者は「34歳新監督のみ」 160人の部員を指導できるのか
NEWSポストセブン
松本智津夫・元死刑囚(時事通信フォト)
【オウム後継「アレフ」全国に30の拠点が…】松本智津夫・元死刑囚「二男音声」で話題 公安が警戒する「オウム真理教の施設」 関東だけで10以上が存在
NEWSポストセブン
二刀流復帰は家族のサポートなしにはあり得なかった(getty image/共同通信)
《プールサイドで日向ぼっこ…真美子さんとの幸せ時間》大谷翔平を支える“お店クオリティの料理” 二刀流復帰後に変化した家事の比重…屋外テラスで過ごすLAの夏
NEWSポストセブン
9月1日、定例議会で不信任案が議決された(共同通信)
「まあね、ソーラーだけじゃなく色々あるんですよ…」敵だらけの田久保・伊東市長の支援者らが匂わせる“反撃の一手”《”10年恋人“が意味深発言》
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《デートではお揃い服》お泊まり報道の永瀬廉と浜辺美波、「24時間テレビ」放送中に配慮が見られた“チャリT”のカラー問題
NEWSポストセブン
8月に離婚を発表した加藤ローサとサッカー元日本代表の松井大輔さん
《“夫がアスリート”夫婦の明暗》日に日に高まる離婚発表・加藤ローサへの支持 “田中将大&里田まい”“長友佑都&平愛梨”など安泰組の秘訣は「妻の明るさ」 
女性セブン
経済同友会の定例会見でサプリ購入を巡り警察の捜査を受けたことに関し、頭を下げる同会の新浪剛史代表幹事。9月3日(時事通信フォト)
《苦しい弁明》“違法薬物疑惑”のサントリー元会長・新浪剛史氏 臨床心理士が注目した会見での表情と“権威バイアス”
NEWSポストセブン
海外のアダルトサイトを通じてわいせつな行為をしているところを生配信したとして男女4人が逮捕された(海外サイトの公式サイトより)
《公然わいせつ容疑で男女4人逮捕》100人超える女性が在籍、“丸出し”配信を「黙認」した社長は高級マンションに会社登記を移して
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン