芸はすべて「足」にあるとメンバーに伝えた杉
杉:だったら、体力は3曲でも大丈夫。ゼエゼエ息が上がるのは、力が入っているからです。ダンスは身も心も軽いステップじゃないとだめ。芸はすべて「足」。ダンスも立ち回りも芝居も相撲も、すべて足に芸が出ます。足が捌けなければ、芸は磨けません。
川村:どうしたら捌けますか。
杉:稽古しかない。そして鏡を見ること。役者は鏡に自分の姿を写して喜怒哀楽の稽古をするけれど、それは自分を知るため。自分の状態を知らなければ、芸は上達しませんから。ダンスでもパーンとターンをしてシュッと止まるところをフラフラ動いたら、それは“無駄足”。鏡をよく見て無駄な動きがないか、基礎の練習を積み重ねることです。
斎藤:ダンスは上半身の動きが肝心だと思っていました。
杉:植物も人間も、地に根を張っているかどうかなんです。下半身にしっかり力が入れば、自然と全身に力が入りますよ。上達するには鏡で自分の状態を見ること、そして人に見られること。芸能人がデビューしてどんどん垢抜けていくのは人に見られているから。見られることで人間は、顔も歩き方も変わっていきます。
3人:これからは私たちも鏡を見て練習を頑張ります。
杉:希望者がいればダンスの構成にソロを入れて、ひとりに注目を集めるのもいいかもしれない。どうですか?
川村:ソロやってみたいかも。
今川・斎藤:杉さんの前で踊って自信もついたし、かっこよく踊りたい気持ちはあります。
杉:「私が前へ行くのよ!」という人がたくさんいたほうがステージもより盛り上がる。前へ出ようとする人を引き止めたり、逆に押し出したり。
斎藤:川村さんはどんどん前へ行っちゃうタイプ(笑い)。
杉:影でナレーションの解説が入れば、さらに盛り上がるかも。「この川村さんはダンスの実力は伴っていませんが、前へ出たがる人です」とか。
3人:その通り!(大笑い)
今川:随時そういう楽しい解説を入れていただけたら、ラクな気持ちで踊れそうです。