女性が“大人の付き合い”の対価として男性から金銭を貰う「パパ活」が、ついに海を越えたという。世界を股にかける日本人女性たちの生態を、若年層の性事情に詳しい現役女子大生ライターの佐々木チワワ氏がレポートする。【全3回の第1回】
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お金持ちのパパと食事に行き、お小遣いを貰って帰る──こうした稼ぎ方が主流になって数年。パパ活の現場に変化が起きている。活動の場を国外に求める「海外パパ活」が隆盛を極めているのだ。
かつて有名AV女優やグラビアアイドルなどが海外の富豪とデートし、旅行代やお小遣いを貰う「海外出張」をする事例はあったが、SNSの台頭により「海外案件」が素人によるパパ活・風俗店勤務市場にも下りてきた。パパ活の多くは「大人(セックス)あり」が条件だが「大人なし」を提示されるケースもあり、女子大生をはじめお金を稼ぎたい女性が続々とアクセスしているという。
ツイッターで「海外 出稼ぎ」などと調べると、パパ活案件募集のツイートから、海外の風俗店舗を紹介するエージェントのアカウントまで多数ヒットする。実際に海外に行ってきた女性がその様子をレポートし、さらに「この人を頼ったら稼げました!」とエージェントをSNS上で紹介する人もいる。「日本の倍は稼げる」「接客が楽」「英語が喋れなくても問題ありません!」そうした誘い文句に引き寄せられる女性は風俗嬢から素人まで後を絶たない。
「まぁ実際、稼げるし。接客が楽ってのもほんとかな。カタコトの英語でなんとかなるし、日本人のお客さんは会話も疲れるし」
そう語るのは海外案件を年にいくつもこなすサユリ(仮名・27)だ。
「海外での稼ぎ方は主に2つで、ひとつが普通の風俗みたいに出勤時間を決めて、そこで来たお客様を接客する『インコール』。この相場が日本よりも高くて、アメリカのソープだと2時間で最低7万、お客さんからのチップ込みだと10万くらいになる。吉原の高級ソープでもだいたい4万~5万がバック(自分の取り分のこと)だから高いよね。
それとは別に、ひとりのお客さんに数日間とか拘束されるのが『案件』って呼ばれる業態。○○日拘束でいくらってシステムだけど、だいたい1日の半分は自由時間。この前担当したのは、アメリカ人のパパにラスベガスでの15日間契約で1万5000ドル、日本円で200万弱くらいの案件で、滞在費や旅行代はエージェントが負担してくれたから、めっちゃ稼げたよ」