今季は20キロ増量した体重110キロの肉体で再起を誓ったが、開幕から調子が上がらず首痛で4月22日に登録抹消。5月10日に1軍に再昇格すると、同13日の中日戦でプロ15年目、6245打席目にして初めて犠打を記録し、2ランも放った。翌14日の同戦でも逆転満塁アーチを放ったが、さらにその翌日に3打数無安打に終わると、次のカードからベンチスタートに。若手成長株の増田陸が好調を維持し、一塁のスタメンに定着。以降、中田は代打での出場が相次ぎ、6月6日に再び登録抹消になった。
「中田は2試合連続アーチを打って、これからという時にスタメンから外された。登録抹消されましたが、決して打撃の状態が悪いわけではない。一方で、増田陸は原監督の求めるスタイルに合う選手です。パンチ力があるだけでなく、投手に合わせる対応能力が高い。6月3日のロッテ戦で佐々木朗希から右中間を破る先制適時二塁打を放ったのが象徴的です。バットを普段より短く持ち、コンパクトなスイングで161キロの剛速球を逆方向に運んだ。ああいう打撃ができる選手を原監督は好みます。中田に限らず、外様の選手は結果が出ないと立場が厳しくなる。このまま増田陸が一塁のレギュラーをつかめば、中田の居場所はなくなる。代打で結果を出すタイプではないですしね」(スポーツ紙遊軍記者)
背水の陣に追い込まれた中田。輝きを取り戻せるだろうか。
2021年のシーズン開幕前に後輩を連れて夜に外出した中田
赤いジャージで目立っているのが中田
中田翔を救ったのが原監督だ(時事通信フォト)
ファンに頭を下げる中田(時事通信フォト)