原辰徳一覧

【原辰徳】に関するニュースを集めたページです。

歯がゆいシーズンが続く(時事通信フォト)
首位・ヤクルトと9ゲーム差の巨人に漂う閉塞感 原辰徳長期政権の「弊害」との指摘が
 逆転優勝を目指す巨人だが、状況は厳しいとする指摘が聞こえてくる。交流戦で8勝10敗と負け越すと、リーグ戦再開で最初のカードとなった中日戦も1勝2敗と負け越し。交流戦前に首位ヤクルトとはわずか1ゲーム差だったが、9ゲーム差と大きく水をあけられた。9回のリーグ優勝の経験を誇る名将・原辰徳監督だが、試合中に険しい表情を見せる場面も多い──。スポーツ紙の遊軍記者はこう分析する。「ペナントレースは半分以上残っているので、数字上ではもちろん逆転の可能性がありますが、ヤクルトと巨人を比較すると大きな差を感じてしまう。特に救援陣ですね。ヤクルトは高津臣吾監督が選手のコンディションを重視しながら強力な救援陣を作り上げたのとは対照的に、巨人はセットアッパーの鍬原拓也や畠世周が登板過多で直球の威力が消えてしまい、コマ不足で崩壊状態になっている。 今までの巨人は修羅場を潜り抜けてきたベテラン選手たちの経験値が大きなアドバンテージになっていましたが、ヤクルトが昨年リーグ優勝、日本一を達成したことで精神的優位に立てなくなった。気になるのはチーム全体を包み込む閉塞感です。選手たちに活気がなく、ベンチの顔色を窺ってプレーしているようにも見える。原監督は名将ですし、その采配力で白星を積み重ねてきましたが、長期政権で組織としてマンネリ化しているようにも感じます」 原監督が初めて監督に就任したのは、20年前の2002年にさかのぼる。前任の長嶋茂雄監督から継承するといきなり日本一に輝く。翌年に3位に終わると監督を辞任したが、2006年から復帰。「第二次政権」の10年間で6度のリーグ優勝、2度の日本一を飾り、名監督として評価を高める。2019年からスタートした「第三次政権」は2年連続リーグ優勝と好調だったが、昨年は3位に沈む。しかし、手腕を評価した球団はオフに新たに3年契約を結んだ。今季監督通算16年目の63歳は勝負師として采配を振るう。5月24日の楽天戦で白星を挙げ、星野仙一氏と並ぶ歴代10位タイの監督通算1181勝目に到達した。紛れもない名将の経歴だ。 ただ、その「チーム作り」に限界を感じる声もある。昨年はシーズン終盤に大失速し、CS圏内の3位を死守するのが精一杯だった。今季も春先は快調で一時は貯金を最大11まで増やしたが、中継ぎ陣が疲弊して打ち込まれるケースが目立つようになった。リーグワーストの45失策と守備に綻びも目立ち、貯金を4まで減らしている。スポーツ紙デスクはこう語る。「原監督はチームの編成権も掌握しているので、今までは他球団の主力を引き抜いて大きなプラスアルファにしていたが、そのやり方が通用しなくなっている。実際にFAで獲得した梶谷隆幸、井納翔一はまったく稼働せず、昨季途中に電撃トレードで獲得した中田翔も精彩を欠いている。現有戦力で最大限の力を引き出すために、ウォーカー、ポランコを外野の両翼に置いた打力重視の布陣で戦っていますが拙守が目立ち、野球に緻密さがなくなっている。この野球を続けているようだったら、優勝争いどころかBクラスに転落しても不思議ではありません」 後継者となる次期監督も気になるところだが、どうなのだろうか。「阿部慎之助作戦兼ディフェンスコーチが最有力候補ですが、昨オフに原監督が3年の長期契約を結んだという現実から、まだまだトップに立つのは早いというのが球団内の評価なのでしょう。桑田真澄投手チーフコーチは卓越した野球理論に加え、コミュニケーション能力も高いので投手陣の人望は厚いですが、今年は継投策などで手腕を疑問視する声が上がっている。ファンから待望論が強いのは高橋由伸前監督のカムバックです。2016年からの監督就任3年間でリーグ優勝が一度もなく退任しましたが、就任前には現役続行の意向を示していたにもかかわらず、急遽原監督の後を託されてかわいそうな部分もあった。現状、再登板の可能性は低いと思われますが……。どちらにせよ原監督の長期政権はしばらく続くでしょう」(同前) FAやトレードによる外部補強でチームを強くする時代は終焉を迎えつつある。名将はどうチームを立て直すか。
2022.06.21 18:00
NEWSポストセブン
来年、再来年も見据えた起用法か(高卒3年目の山瀬慎之助。時事通信フォト)
巨人「交流戦負け越し」で過去優勝なし 補強に頼らないチーム作りは成功するか
 6月12日、プロ野球の交流戦は全日程を終了し、ヤクルトが14勝4敗で4年ぶり2度目の優勝を果たした。交流戦開始前、セ・リーグでヤクルトと首位を争っていた巨人(8勝10敗)、広島(5勝13敗)は共に負け越したため、1位・ヤクルトが2位・巨人に7.0ゲーム差、3位・広島に10.5ゲーム差をつけ、独走状態に入った。 2位巨人はここから巻き返しをはかりたいところだが、“不吉なデータ”もある。過去、「交流戦で勝ち越せなかった年は一度も優勝していない」のだ。「データはあくまでデータでしかない。とはいえ、今年の巨人が7ゲーム差をひっくり返すだけの力があるかと言えば、疑問です。しかも、昨年の前半戦独走していた阪神と違い、今年のヤクルトには地力がある。その上、高津臣吾監督が選手を上手に休ませながら起用しており、夏場に疲れが来ないように配慮している。巨人どうこうの前に、ヤクルトが急激な失速をすることは考えにくい」(プロ野球担当記者・以下同) 今年の巨人は開幕10試合を8勝2敗とロケットスタートを切り、4月終了時点で20勝11敗と首位に立っていた。4月までに堀田賢慎、戸田懐生、赤星優志、大勢、平内龍太、山崎伊織と6投手がプロ初勝利を挙げるなど、若手が台頭。打線も岡本和真が3、4月の月間MVPを受賞し、新外国人のポランコ、ウォーカーも結果を残すなど投打が噛み合っていた。 しかし、4月30日の阪神戦で主将の坂本勇人が右膝じん帯を損傷してから歯車が狂い始めた。5月4日の広島戦では、リーグ首位打者を走っていた吉川尚輝が死球を受けて戦線離脱。主力の2人を欠いたことで、岡本も連なるように不振に陥った。「坂本は開幕前にも故障しているし、12月で34歳を迎える。いつまでも坂本に頼っている場合にはいかないが、現実的には坂本がいないとチームの成績が落ちる。今までは戦力が足りないと見るや、シーズン中でもトレードや外国人獲得という補強で乗り切ってきたが、今年は若手を起用している。来年、再来年も見越した上での起用だと思います。巨人はフリーエージェント(FA)制度導入以降、FA補強がうまくいくかどうかがチームの成績に結び付いていました」“FA補強で強くなる”戦略からの転換 原辰徳監督は2006年の第2次政権誕生以降、通算13年間で8回のリーグ優勝を果たしている。その間、松本哲也や山口鉄也など育成から這い上がった若手もいたが、その栄光はFAなどの補強なしでは語れない。「2007年からの3連覇は小笠原道大(前・日本ハム)、ラミレス(前・ヤクルト)、クルーン(前・横浜)、2012年からの3連覇は村田修一(前・横浜)、杉内俊哉(前・ソフトバンク)、2019年からの2連覇は丸佳浩(前・広島)、炭谷銀仁朗(前・西武)の移籍がなければ実現しなかったでしょう。逆に昨年はFA加入の梶谷隆幸、井納翔一(ともに前・DeNA)が活躍できず、優勝できなかった。FA選手の出来不出来に、チームの成績は大きく左右されてきました。 しかも、ここ数年は他球団の大物はFA権を行使せずに、複数年契約を結んで残留している。この流れは加速していきそうです。そうなれば、今後の巨人は“FA補強で強くなる”という戦略を取れなくなる。原監督は時流を読んで、若手起用に舵を切っているのでしょう。今までなら、5月にファーストに高卒4年目の増田陸、6月にキャッチャーに高卒3年目の山瀬慎之助をスタメン起用するのは考えられない」 1993年オフにFAと逆指名ドラフト(2006年まで)が導入され、巨人はその恩恵にあずかってきた。1994年以降の1990年代は2回、2000年代は5回、2010年代は4回優勝を果たした。だが、2つの制度のなかった1980年代も3回優勝している。しかも、全てAクラスに入っていた。10年全て3位以上は2リーグ分裂以降の年代別で見ると、ドラフト制のなかった1950年代と1980年代しかない。「補強に頼らなくても、強いチームを作れる。1980年代の安定的な成績は、ベテランに差し掛かる選手のFA獲得よりも、若手を一人前に育てる方がチーム力の安定に繋がるという証拠でしょう。当時はほぼ10年間、一塁・中畑清、二塁・篠塚利夫、三塁・原辰徳、遊撃手・河埜和正(前半)、岡崎郁(後半)でしたから。 その陣形が崩れた1989年は、緒方耕一や川相昌弘などが台頭して日本一になった。この時の主力は現在の原監督であり、桑田真澄投手コーチです。2人は、当時の藤田元司監督を師と仰いでいる。原監督はFA補強で優勝を勝ち取った面もありますが、坂本のように若手を育てた経験もたくさんある。今年、若手投手陣がたくさん出てきているのは桑田コーチの指導の賜物でしょう」 巨人ファンはどんな補強をしてでも勝利を見たいと思われがちだが、生え抜きのスターが育っての優勝を見たいというファンもたくさんいるだろう。「原監督はキャンプの時から『力が同じなら若手を使う』と明言しており、今年は数年後に黄金時代を築くための“育成年”とある程度、覚悟していたと思いますよ。楽天との最後の交流戦(6月12日)でも、外国人のウィーラーではなく25歳の八百板卓丸を先発で使いましたしね。その日のスタメンである増田陸、山瀬、八百板は3人とも開幕の時は二軍です。今までの原采配では見られなかった起用法ですよ」 FAで有望な選手を獲得できなくなった巨人。まだ優勝を諦めるには早いが、今季は育成にも力を入れ、来年、再来年以降も視野に入れて戦っているようだ。
2022.06.13 16:00
NEWSポストセブン
中田翔のプロ野球人生にとって大きな正念場に(時事通信フォト)
2軍降格の巨人・中田翔は不調ではない? 「原辰徳監督の求めるスタイルに合わない」の指摘
 ファームで調整している巨人・中田翔が思わぬ形で話題になった。日本野球機構が6月8日に発表した「マイナビオールスターゲーム2022」ファン投票の中間結果で、中田が5万8094票でセ・リーグ一塁手部門のトップに。他球団の一塁を守る助っ人外国人たちが平凡な成績であることも影響しているが、中田の人気を象徴する結果となった。スポーツ紙デスクが語る。「今季は打率2割1分5厘、5本塁打と不本意な成績にもかかわらず、これだけ票を集められるのはさすがです。冷やかしで入った票があるかもしれませんが、お祭りの舞台で豪快なアーチを見たいファンは多いと思います。中田は2軍に降格していますが、絶不調かというとそうではない。日本ハム時代も2割台前半で推移していたシーズンは多かったですし、大事な場面で長打を放つのが持ち味だった。2ストライクに追い込まれてからコンパクトな打撃に切り替えるというような器用なタイプではない。しかし、主力打者にもフォア・ザ・チームの打撃を求める原辰徳監督からすれば、中田の打席が淡白に見えているかもしれません」 原監督の中田に対する期待の大きさは、これまでもひしひしと伝わってきた。中田は日本ハム在籍時の昨年8月にチームメイトへの暴行事件で無期限の出場停止処分を受けるも、わずか9日後に巨人への無償トレードで電撃移籍。世間から批判の声が高まったが、原監督は「過去、現在、未来全てを共有する覚悟で、ジャイアンツとしてはもう一度チャンスを与えるべき」と語り、自ら獲得を決めたことを明かしている。 当時はヤクルト、阪神と優勝争いを繰り広げている中、「救世主」として主軸で期待されたが、甘くなかった。移籍後は34試合出場で打率1割5分4厘、3本塁打。腰痛の影響もあり1、2軍を往復することに。チームも終盤に大失速してCS圏内の3位を死守するのが精一杯だった。 今季は20キロ増量した体重110キロの肉体で再起を誓ったが、開幕から調子が上がらず首痛で4月22日に登録抹消。5月10日に1軍に再昇格すると、同13日の中日戦でプロ15年目、6245打席目にして初めて犠打を記録し、2ランも放った。翌14日の同戦でも逆転満塁アーチを放ったが、さらにその翌日に3打数無安打に終わると、次のカードからベンチスタートに。若手成長株の増田陸が好調を維持し、一塁のスタメンに定着。以降、中田は代打での出場が相次ぎ、6月6日に再び登録抹消になった。「中田は2試合連続アーチを打って、これからという時にスタメンから外された。登録抹消されましたが、決して打撃の状態が悪いわけではない。一方で、増田陸は原監督の求めるスタイルに合う選手です。パンチ力があるだけでなく、投手に合わせる対応能力が高い。6月3日のロッテ戦で佐々木朗希から右中間を破る先制適時二塁打を放ったのが象徴的です。バットを普段より短く持ち、コンパクトなスイングで161キロの剛速球を逆方向に運んだ。ああいう打撃ができる選手を原監督は好みます。中田に限らず、外様の選手は結果が出ないと立場が厳しくなる。このまま増田陸が一塁のレギュラーをつかめば、中田の居場所はなくなる。代打で結果を出すタイプではないですしね」(スポーツ紙遊軍記者) 背水の陣に追い込まれた中田。輝きを取り戻せるだろうか。
2022.06.11 11:00
NEWSポストセブン
日曜日に勝って、気持ちよく月曜日を迎えたいというファンは少なくないだろうが…(巨人・原辰徳監督。時事通信フォト)
今季「日曜日に2勝8敗」の巨人はV黄信号?「日曜に弱いチームは優勝できない」データ
 今年の巨人は、日曜日になかなか勝てない──。5月27日からの交流戦3連戦で、巨人は“BIGBOSS”こと新庄剛志監督率いる日本ハムに1勝2敗と負け越した。初戦は相手のエース・上沢直之に抑えられ、2戦目は中田翔の活躍で勝利したが、3戦目は原辰徳監督が今季初登板初先発の横川凱に託したものの4回途中で降板し、7対2で敗れた。巨人は現在、首位・ヤクルトを2ゲーム差で追う2位につけている(記録は5月29日現在。以下同)が、日曜日は2勝8敗と大きく負け越している。プロ野球担当記者が話す。「今年の巨人はエースの菅野智之も本調子でなく、完投数はリーグ最少タイの2しかありません。6連戦の最終日である日曜はリリーフ陣の疲れがピークに達します。しかし、その日曜に先発する投手がイニングを稼げず、救援陣も打たれる。昨日の負けはその典型でした」 5月29日までの日曜10試合の先発を見ると、赤星優志が5試合で2勝1敗、高橋優貴が4試合で0勝3敗(他に救援で1敗)、横川凱が1試合で0勝1敗となっている。他にリリーフの直江大輔、大勢がそれぞれ1敗している。「赤星は新人ながらよくやっていますが、昨年11勝でチームの勝ち頭である高橋優が誤算です。4回もチャンスをもらいながら、5回以上投げたのは5月1日の阪神戦だけで、クオリティ・スタート(6回以上自責点3以下)が一度もない。先発陣が若返っただけに、実績のある投手が本調子にならないと、これから夏場にかけてチームは厳しくなると思います」 過去5年の両リーグの優勝チームの日曜成績は以下のようになる。●セ・リーグ2021年:ヤクルト 13勝10敗2分2020年:巨人 10勝9敗1分2019年:巨人 12勝11敗1分2018年:広島 14勝11敗2017年:広島 15勝9敗1分2016年:広島 15勝9敗1分●パ・リーグ2021年:オリックス 12勝11敗3分2020年:ソフトバンク 11勝8敗0分2019年:西武 15勝10敗2018年:西武 16勝9敗2017年:ソフトバンク 16勝10敗2016年:日本ハム 17勝8敗1分 見てわかる通り、日曜に負け越している球団は1つもない。「優勝チームは満遍なくどの曜日にも強いですが、日曜は試合のない月曜を気持ちよく迎えるためにも勝っておきたい。カード初戦の火曜、金曜に次いで重要な曜日だと思います。二軍で調整中の高橋優、山口俊、火曜から一軍昇格濃厚の井納翔一など実績のあるピッチャーの奮起が期待されます」 若手の台頭で開幕ダッシュに成功した巨人。2年ぶりのV奪回にはベテランの力も必要だろう。
2022.05.30 20:00
NEWSポストセブン
矢野燿大監督(中央左)は最終年で有終の美を飾れるか(時事通信フォト)
阪神17年ぶりVに黄信号データ?「僅差でV逸の翌年」に低迷する背景
 昨年、前半戦に首位を独走しながら、ヤクルトに逆転優勝を許してしまった阪神タイガース。2リーグ制に移行して以来、阪神が2ゲーム差以内で優勝を逃したケースは8年ある(全て2位)。■阪神が2ゲーム差以内で優勝を逃した年の成績1957年(藤村富美男監督)130試合73勝54敗3分 勝率.573 ゲーム差1.01970年(村山実監督)130試合77勝49敗4分 勝率.611 ゲーム差2.01973年(金田正泰監督)130試合64勝59敗7分 勝率.520 ゲーム差0.51976年(吉田義男監督)130試合72勝45敗13分 勝率.615 ゲーム差2.01992年(中村勝広監督)132試合67勝63敗2分 勝率.515 ゲーム差2.02008年(岡田彰布監督)144試合82勝59敗3分 勝率.582 ゲーム差2.02010年(真弓明信監督)144試合78勝63敗3分 勝率.553 ゲーム差1.02021年(矢野燿大監督)143試合77勝56敗10分 勝率.579 ゲーム差0.0 悔しさをバネに翌年優勝を勝ち取ったのかと思いきや、昨年を除いた7年のうち6年がBクラスに転落している。■阪神、上記の翌年の成績1958年(田中義雄監督)2位 130試合72勝58敗0分 勝率.554 ゲーム差5.51971年(村山実監督)5位 130試合57勝64敗9分 勝率.471 ゲーム差12.51974年(金田正泰監督)4位 130試合57勝64敗9分 勝率.471 ゲーム差14.01977年(吉田義男監督)4位 130試合55勝63敗12分 勝率.466 ゲーム差21.01993年(中村勝広監督)4位 132試合63勝67敗2 分 勝率.485 ゲーム差17.02009年(真弓明信監督)4位 144試合67勝73敗4分 勝率.479 ゲーム差24.52011年(真弓明信監督)4位 144試合68勝70敗6分 勝率.493 ゲーム差9.0 このうち金田、吉田、真弓の3監督がオフに退任。あと一歩で優勝まで近付いた翌年は優勝争いにすら絡めない年ばかりなのだ。一方、ライバルの巨人は2リーグ制以降、2ゲーム差以内で優勝を逃したケースは6年ある(2010年は3位。それ以外は2位)。■巨人が2ゲーム差以内で優勝を逃した年の成績1974年(川上哲治監督)130試合71勝50敗9分 勝率.587 ゲーム差0.01982年(藤田元司監督)130試合66勝50敗14分 勝率.569 ゲーム差0.51986年(王貞治監督)130試合75勝48敗7分 勝率.610 ゲーム差0.01992年(藤田元司監督)130試合67勝63敗0分 勝率.515 ゲーム差2.02010年(原辰徳監督)144試合79勝64敗1分 勝率.552 ゲーム差1.02015年(原辰徳監督)143試合75勝67敗1分 勝率.528 ゲーム差1.5 その翌年の成績はこのようになる。■巨人、上記の翌年の成績1975年(長嶋茂雄監督)6位 130試合47勝76敗7分 勝率.382 ゲーム差27.01983年(藤田元司監督)優勝 130試合72勝50敗8分 勝率.590 ──1987年(王貞治監督)優勝 130試合76勝43敗11分 勝率.639 ──1993年(長嶋茂雄監督)3位 131試合64勝66敗1分 勝率.492 ゲーム差16.02011年(原辰徳監督)3位144試合71勝62敗11分 勝率.534 ゲーム差3.52016年(高橋由伸監督)2位 143試合71勝69敗3分 勝率.507 ゲーム差17.5昨季同様、若い戦力が活躍できるか 阪神は競り負けた翌年にほとんどBクラスに転落しているが、巨人は1年を除いてAクラスを保ち、2年は優勝している。一体、この差は何か。プロ野球担当記者が話す。「巨人は優勝を至上命題とされ、ペナントを制しなければ叩かれる。しかし、阪神の場合、優勝回数も少なく、2位で終わると『健闘した』と称えられがち。例えば、1992年は大方の評論家が最下位予想する中で、亀山努や新庄剛志の台頭、仲田幸司や湯舟敏郎など若手投手陣の開花で大躍進をした。 阪神は負けが込めば叩かれるが、少しでも活躍すればすぐにヒーロー扱いされる。マスコミやファンの扱いが他球団と違って特異です。そうした面も影響しているのではないでしょうか。1986年の巨人は勝利数で上回りながらも広島に勝率で劣って2位だった。すると、3年連続V逸の責任を感じた王監督が進退伺を提出しています。それほど優勝に対する思いが球団もファンも異なる印象です」(以下同) 阪神は1987年から2002年までの16年で、Bクラスが15年もあった。唯一、1992年だけは光明が差した。活躍した選手が若く、暗黒期を脱するかと思われたが、翌年から再びBクラスに転落した。「打線強化のため、24歳の本格派右腕・野田浩司を放出して、オリックスから32歳で実績のあるスイッチヒッターの松永浩美を獲得したトレードが失敗と言われています。松永が故障で3度も戦列を離れ、期待外れだったのもあるでしょうけど、前年14勝の仲田幸司が3勝に終わり、期待された嶋尾康史が故障するなど野田の穴を埋めきれなかったことも大きかった。オフに松永がFA(フリーエージェント)でダイエーに去ったことで、失敗トレードのイメージが増幅したのもあるでしょうね」 昨年の阪神の躍進はルーキーの伊藤将司、中野拓夢、佐藤輝明による若い力も大きかった。その点では、1992年と似ている面もある。今年は矢野燿大監督がキャンプイン前日に今季限りの退任を発表。ラストイヤーを優勝で飾りたいところだろう。「2年目になる3人が昨年と同じような成績を残せれば大崩れはしないでしょう。逆に言えば、若手にかかる比重が大きい分、伸び悩んだ時にはチームも低迷する。最近は“2年目のジンクス”もなくなりつつありますし、矢野監督の采配次第では17年ぶりのVも十分目指せると思います」 矢野監督の胴上げで有終の美を飾れるか。
2022.03.10 07:00
NEWSポストセブン
巨人、中田翔「10」に続いて西川遥輝に「7」用意か 原監督の判断は
巨人、中田翔「10」に続いて西川遥輝に「7」用意か 原監督の判断は
 巨人が日本ハムを自由契約となった西川遥輝(29)の調査に乗り出すという。西川は今季4度目の盗塁王を獲得したが、打率2割3分3厘と低迷。日本ハムは海外FA権を持つ西川に対し、来季の契約を提示しなかった。プロ野球担当記者が話す。「巨人は亀井善行が引退し、昨年オフにFAで獲得した梶谷隆幸はケガでいつ復帰できるか不透明。外国人を取ったとしても、計算はできない。俊足の外野手で、実績のある西川は欲しいところでしょう。まだ29歳という年齢も魅力です」(以下同) 西川には柴田勲、吉村禎章、二岡智宏、長野久義という歴代のスター選手が着けた「背番号7」を用意すると報じられている。「今年のシーズン途中に中田翔が移籍して阿部慎之助の『10』を渡し、今度は西川遥輝に長野久義の『7』を授けるとなれば、心中穏やかでない巨人ファンもいるかもしれません。阿部も長野も原監督の第2次政権の中心選手であり、ファンの思い入れも強い。背番号には球団の伝統がある。もちろん移籍選手が悪いわけではないですが、球団の歴史を考えれば、将来のスター候補のために『7』を空けておくという選択肢もあると思いますが」生え抜きスター選手が背負ってきた番号 巨人の『7』はV9時代の核弾頭で盗塁王6度のセ・リーグ記録を持つ柴田勲が付け、レジー・スミスを挟んで、選手生命が危ぶまれるほどの大怪我から復帰した吉村禎章、天才的な右打ちで優勝決定ホームランも放った二岡智宏、首位打者や最多安打も獲得してお茶目な性格でも愛された長野久義と、生え抜きのスター選手が背負ってきた。 西川に『7』を与えるとなれば、背番号の持つ歴史を重視してきた原辰徳監督らしくないという声も出るかもしれない。左のエースである内海哲也の『26』は2020年に高橋優貴、2021年には今村信貴と期待する同じ左腕に付けさせた。高橋は今年、工藤公康や山口鉄也という左の大投手が背負った『47』に代わった。「原監督は第2次政権の時から背番号が選手に与える影響を考えて、頻繁にシャッフルを繰り返してきました。4位になった2006年オフには過去最多となる23人もの背番号を入れ替えた。大型投手への成長を願った西村健太朗は『23』から江川卓の『30』、亀井義行は『25』から淡口憲治や清水隆行という左打者の巧打者の『35』に変わり、いずれも飛躍しました」 一方で、FAで移籍してきた選手には現役時代の自分の背番号を授けることを口説き文句の1つとしてきた。「巨人の『8』は初代の水原茂に始まり、“逆シングル”の白石敏男、“塀際の魔術師”と呼ばれた高田繁、そして原辰徳、仁志敏久と生え抜きのスターがつけてきましたが、2007年からはオリックスからトレードできた谷佳知、2014年からは西武からFA移籍の片岡治大、2019年からは広島からFA移籍の丸佳浩が付けています。生え抜きでない選手であっても、チームに欠かせない戦力として評価しているというメッセージが込められているのではないでしょうか」 全権を掌握すると言われる原辰徳監督。もし西川を獲得できた場合、背番号をどうするか。
2021.12.06 19:00
NEWSポストセブン
原監督(左)と阿部慎之助氏(時事通信フォト)
全巨人ファンが夢見た「松井秀喜監督」消滅か OBたちが語る内幕
 リーグ3位、CSファイナルも0勝で終わった今シーズンの巨人。不満がくすぶるなか原辰徳・監督の続投が決まり、高卒2年目の秋広優人(19)の背番号が「68番」から「55番」に変更されることが報じられた。「55」といえば、松井秀喜が現役時代につけていた背番号である。これによりファン待望の監督人事、松井秀喜監督がついに完全消滅したと、球界関係者は見ている。 松井監督誕生への期待は過去にも降っては湧いてきた。かつて松井監督の機運が高まったのが、2018年オフに高橋由伸監督の3年契約が切れるタイミングだった。「松井が当時、宮崎キャンプを訪問するため来日した際に、高橋の次ということでGMや球団担当者が打診したと言われています。しかし、その時の松井は2人の幼い子供をニューヨークで育てており、環境を変えるわけにもいかなかったため実現しなかったとされています」(スポーツ紙デスク) そして今年、日本ハム・新庄剛志監督、中日・立浪和義監督に続く松井監督誕生へ期待が高まったのには、伏線もあった。 それが、松井氏が長嶋茂雄氏と王貞治氏(ソフトバンク球団会長)とともに聖火ランナーを務めた、東京五輪開会式での聖火リレーだった。「2020年にテレビ番組に出演した際に、監督就任の可能性を聞かれて、『ジャイアンツはやっぱり気になりますね。その時の状況で自分が許せばだとは思います』と前向きな発言をしました。 これには球界も松井の心情に変化があったのではと関心を向けてきた。そんな状況のなかで、恩師であるミスター(長嶋茂雄)と聖火ランナーを務め『(ミスターとの会話は)やはり野球のことが中心でした』と発言した。期待が高まるのは当然です」(同前) かねて、松井監督誕生にはミスターがカギになると言われてきた。読売関係者が語る。「松井にとってミスターはドラフトで引き当て育ててくれた大恩師です。ミスターが入院していた時に病室を見舞えた人は数少なかったが、そのうちの一人が松井だったという話もありました。ミスターの“最後の仕事”は松井監督を誕生させることと言われているほどです」ドンとの確執 そんな機運が一転、松井監督消滅説が飛び交う背景には、これまでの監督の“系譜”も関係しているという。「巨人軍監督には大きく二つの系統があるとされており、一つはV9を達成した川上哲治監督の流れと、もう一つはそのV9時代に活躍した長嶋茂雄の流れです。二大派閥とも言える系統が次の監督を送り合ってきた歴史があります。 不振にあえぎ1981年に長嶋監督からバトンタッチされたのは川上監督時代の投手コーチだった藤田元司で、川上派が政権を取り戻したとも言われていた。今回新たに3年契約を結んだ原監督も川上派とされており、引退後に一時『NHKプロ野球』の解説者になったのも川上、そして恩師と仰ぐ藤田の流れからだったとの話もあります。 全権監督として再任し、地位を確立させた原監督がいる以上、長嶋派と見られている松井が監督を継ぐことは難しい」(同前) また今回原監督が行なった組閣で“阿部慎之助次期監督”が決定的になったとも言われている。「今シーズンの10月まで二軍監督だった阿部は、『作戦兼ディフェンスチーフコーチ』という球団初のポストになったが、これは原監督の隣で帝王学を学ぶ期間ということでしょう。キャリア的に見ても松井のほうがはるかに上。世代交代した阿部以降に松井が監督になる可能性は考えにくい」(スポーツ紙記者) 今回の人事は、巨人OBから見ても複雑なようだ。巨人でセットアッパーとして活躍した前田幸長氏が語る。「原さんが3年契約で、次期監督が阿部慎之助。これが既定路線でしょうね。僕はもう松井秀喜監督はないと思います。もちろん過去には巨人もオファーを出したと思いますが、松井が受けなかったんじゃないでしょうか。松井は周囲にニューヨークでは自由に生活できるが、日本では騒がれて家族に迷惑をかけると……。プレッシャーではなく、そういった理由で監督就任を断わっていると聞いたことがある」 加えて、巨人監督人事にいまだ大きな影響力を誇る読売新聞グループの“ドン”渡邉恒雄氏との関係も大きな影を投げかけているという。別の読売関係者が語る。「松井が巨人軍の監督候補に名前が挙がり始めたのは、ヤンキースのGM特別アドバイザーに就任した2015年の頃でした。それはメジャーで野球の勉強というのが表向きの理由でしたが、メジャー移籍の時のナベツネ(渡邉恒雄)さんとの確執がまだ尾を引いているためとも言われていた。 実際、ナベツネさんはラジオ番組で『松井とイチローだったら、指導者としてどっちが欲しいか』という質問に対して、『イチローだね』と迷わず答えるほどですからね」松井にやってもらいたい 松井監督誕生はやはり夢のままなのか。そこに寂しさを感じる球団OBは少なくない。前出・前田氏は「正直なところ、ぼくは松井監督を見たかったですね。あれだけの人気選手だし、実績も申し分がない。でももうないのかな」と寂しそうに語る。 V9の前半の巨人投手陣を支え、引退後はスカウトなどを歴任した城之内邦雄氏もこう言う。「もう難しいのは分かっているけど、巨人の伝統を知っている松井に監督をやってもらいたいし、そのために日本で野球を見てほしい。2~3年巨人のコーチをやったうえで、監督になってぜひ巨人の野球を変えてほしいと今でも思っています」 川上監督のもとでコーチ兼任選手としてV9の礎を築き、巨人引退後は低迷するヤクルトや西武を日本一に導いた名将・広岡達朗氏がこう嘆息する。「今の巨人に球界の盟主の影はもうないですよ。日本シリーズで負けたら監督はクビというのが、巨人の古き良き伝統なんです。 それがソフトバンクに2年連続、それも1勝もできないで敗北したのにまだ原は生き残っている。今年はリーグ優勝もできず、CSファイナルでヤクルトに1勝もできない。その指揮官と3年契約を結ぶフロントもフロントですよ。 本来なら実力と実績があり確かな理論を持っている人が監督をやるべきだけど、松井が監督になるとしても支えることができるコーチが見当たらない。今の巨人は目指すべき監督像とどんどん違う方向に行っていると思うね」 球団OBやファンが待望する「松井秀喜監督」はこのまま夢と消えてしまうのか。※週刊ポスト2021年12月10日号
2021.12.02 16:00
週刊ポスト
巨人・原辰徳監督の後継者は阿部慎之助コーチでもなく…(時事通信フォト)
巨人・原辰徳「全権監督」だから実現できた「コーチ人事」の功績
 終盤の大失速でセ・リーグ3連覇を逃し、クライマックスシリーズ(以下CS)のファーストステージでは2位の阪神に連勝したものの、ファイナルステージでヤクルトに1勝もできずに敗れ去った巨人。3度目の就任となった2019年から2連覇を果たし、通算1000勝を超えて“名将”の呼び声も高かった原辰徳監督が逆風に晒されている。 8月に日本ハムでチームメイトに暴力行為を働いて無期限謹慎処分になっていた中田翔を獲得し、すぐに一軍で起用した辺りから風向きが変わり始めた。ヤクルトとのCS第2戦では、8番の西浦直亨への敬遠を指示して代打の切り札・川端慎吾と勝負させ、傷口を広げた采配にも批判が集まった。プロ野球担当記者が話す。「終盤からCSにかけて、巨人には原監督にモノを言えるコーチがいないのかなという空気を感じました。中4、5日のローテーションがうまく機能しなくても続け、中田が打てなくても使い続けた。CSでの采配もベンチで疑問に思ったコーチもいたはずです。それでも、全て作戦が実行され、成功しなかった」(以下同) 来季の首脳陣が発表されたが、阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチ、亀井善行外野守備兼走塁コーチなど40代以下が目立っており、ほとんどのコーチが原監督の元で選手時代を過ごしている。一軍コーチ陣で原監督の現役時代を知るのは元木大介ヘッド兼オフェンスチーフコーチ、桑田真澄投手チーフコーチ、村田善則ブルペンコーチの3人だけとなった。「一軍で原監督と最も近い年齢の首脳陣は10歳下の桑田真澄コーチ。年上は1人もいません。どの球団も監督が暴走しかけた時に、コーチがどう止められるかは重要です。桑田コーチにその役割を期待したいところですが……。 コーチの若返りは、ポスト原政権を考えた布陣だとも言えます。ただ、巨人は今年そうだったように優勝しないと叩かれるのが宿命。1年1年が勝負。コーチにも経験は必要ですが、1人、2人ベテランの指導者がいても良かったように思います」 最近は、選手補強やコーチ人事など“全権”を掌握している原監督へ厳しい目が注がれている。一方で、“全権”だからこそ開けられた風穴もあるという。「以前の巨人は現役時代に自らチームを出て行ったものに厳しく、引退後のコーチ就任など考えられませんでした。そのため、巨人を飛び出してメジャーに移籍した桑田真澄氏、移籍こそしなかったもののFA宣言した槙原寛己氏、生え抜きとして唯一国内球団にFA移籍した駒田徳広氏などの復帰はなかった。 しかし、昨オフは巨人退団時の経緯から自身との確執が噂されていた桑田氏を呼び戻し、今オフは駒田氏を三軍監督に据えた。原監督は従来の巨人にあった排他的な不文律を一掃しました。この功績は大きいと思います。そのため、FAでメジャーに行った上原浩治が近い将来、コーチに就任する可能性もあります」 結果が全てのプロ野球界。来季の今頃、原監督は再び“名将”と呼ばれているかどうか。
2021.11.17 19:00
NEWSポストセブン
編成面も含めて「全権」を持つと言われる原辰徳監督(時事通信フォト)
新外国人、FA、トレード全て失敗の巨人 原辰徳「全権監督」の責任は
 シーズン3位からの下剋上を目指した巨人は、クライマックスシリーズ(以下CS)ファイナルでヤクルトに完敗。2021年の戦いが終わった。セ・リーグ3連覇を目指した今季、8月29日には首位に立ったが、9月3日からの阪神3連戦で2敗1分と負け越して4日に首位陥落。それ以降は大失速し、原辰徳監督は通算15年目で2度目のシーズン負け越しとなってしまった。 原監督は積極的に選手を代え、2ストライクと追い込んだ段階での投手交代など“動く野球”を見せてきた。采配のみならず、補強でもオフだけでなくシーズン中も活発だったが、今年はことごとく上手くいかなかった印象だ。 新外国人のテームズは出場1試合目にアキレス腱断裂で帰国。スモークは阪神との通算2000試合目で逆転3ランを放つなど34試合で7本塁打と活躍して5番・ファーストに定着するかと思われたが、新型コロナウイルス感染拡大で家族の来日の見通しが立たないために退団を申し出た。9月に来日したハイネマンは10試合に出場したが、打率1割6分と奮わず、体調不良のために母国へ戻った。DeNAからFA(フリーエージェント)で加入した2人も期待に応えられなかった。梶谷隆幸はケガを繰り返して61試合出場に留まり、井納翔一はわずか5試合の登板で1勝も挙げられなかった。プロ野球担当記者が話す。「新外国人が3人揃ってシーズン中に帰国するのは異例事態です。ただ、巨人の新外国人が活躍しないのは例年通りとも言えます。FAの2人の成績もある程度予想できた。梶谷はDeNA時代からケガの多い選手でしたし、井納も毎年5~6勝の投手。さすがに0勝で終わるとは予想以上の期待外れだったとは思いますが……」(以下同) トレードでは3月に左投手の田口麗斗を放出し、ヤクルトから大砲候補として廣岡大志を獲得した。「廣岡は、坂本勇人のバックアップ要員としての役割に加え、将来的な成長を見込んで目をつけたのでしょうから、まだ評価を下す段階にはありません。しかし、中継ぎも先発もできる左の田口を手放したのは本当に痛かった。9月から中4、5日で先発ローテーションを回しましたが、シーズン前から構想があったのなら、なおさら田口を出すべきではなかった。継投全盛の現代では中継ぎが何人いても困ることはない。特に今年の巨人は何度もマシンガン継投をしたわけですから」炭谷がいれば投壊に歯止めを掛けられたか 7月には楽天に炭谷銀仁朗を金銭トレードし、8月には日本ハムから中田翔を無償トレードで譲り受けた。「中田の件は散々言われていますが、加入してからチームの空気が変化したように感じます。実際、チームも失速していった。それと同じくらい、炭谷の放出は痛かった。昨年までの連覇は要所で起用された炭谷のリードが大きかった。戸郷翔征の成長に一役買いましたし、大城卓三や小林誠司にとっては生きた教材として捕手の勉強にもなっていたはず。ガタガタと崩れていった後半戦、炭谷がいれば投壊に歯止めを掛けられたのではないかと思います。 3つのトレードはいずれもマイナスに働いたと言わざるを得ない。全権を持つと言われる原辰徳監督の編成面での責任が問われるべきでしょう」 補強で失敗を繰り返した原巨人だが、今オフはどうなるか。またこれまでのようにFA補強に乗り出すのだろうか。「今まで巨人はFA補強中心にチームを構成してきました。しかし、近年は大物の移籍も減っていますし、FAで来る時点でベテランの域に達しているので、短期的な視点でしかチームを作れない。毎年FA選手を獲得すれば若手の成長を阻害してしまう。 今は誰もが巨人に憧れて移籍するような時代ではないし、これからその傾向がさらに強まってくる。FAに頼ることをやめて、我慢強く自前の選手を育てる方針に切り替えたほうがいいのではないか、と考えるファンも少なくないでしょう」 一部では「今オフの巨人はFA戦線に不参加」とも報じられているが、はたして──。
2021.11.14 07:00
NEWSポストセブン
右から元木大介ヘッドコーチ、原辰徳監督、吉村禎章作戦コーチ(時事通信フォト)
終戦の原巨人 CSでの疑問采配は「イエスマン内閣」の弊害か
 力み過ぎた中田翔がワンバンドのボール球を空振りし、ゲームセット。シーズン終盤の失速を象徴するようなシーンで、2021年の巨人は終幕を迎えた。セ・リーグのクライマックスシリーズ(以下、CS)のファイナルステージはヤクルトが王手をかけた第3戦で2対2の引き分けに持ち込み、日本シリーズ進出を決めた。 ヤクルトは1点リードされた7回裏に青木宣親のレフト前2点タイムリーで逆転。8回に同点に追い付かれるも、9回は抑えのマクガフが簡単に2アウトを取り、最後は代打・中田を三振で締めた。巨人はCSファーストステージで阪神に連勝し、勢いに乗るかと思われたが、本塁打、打点の2冠に輝いた4番・岡本和真を欠く打線はヤクルト相手に3試合で2点しか取れなかった。 原辰徳監督の采配にも疑問の声が上がっている。ファイナル2戦目の6回裏2死二、三塁の場面で8番の西浦直亨を歩かせて代打・川端慎吾と勝負させた。中4日で先発した菅野智之はこの回、すでに100球を超えていた。原監督は0点に抑えられていた高橋奎二を交代させるため、敢えて満塁にした旨を語っているが、結果的には川端が押し出しの四球、1番・塩見泰隆が走者一掃のタイムリー三塁打を放ち、5対0と勝負は決した。プロ野球担当記者が話す。「菅野をはじめチーム全体が、原監督の采配を全面的に信頼していたとは言い難いでしょう。特に、ボール1つの出し入れで勝負する投手にとって、微妙な心理状態の変化は結果に直結します。原監督がマウンドを去った後、菅野と坂本(勇人)がなぜか笑みを浮かべているように見えましたが、どんな心境だったのか。ただ、この作戦も、監督と選手の間に信頼関係のあった3か月前だったら成功したかもしれません。シーズン終盤、両者の信頼関係が急速に揺らいでいったようにも見えましたね」(以下同) 阪神、巨人、ヤクルトの三つ巴となった今年のセ・リーグ。監督、選手の経験値の高さから巨人が抜け出すと予想する評論家も少なくなかった。しかし、巨人は9月、10月と失速して10連敗も喫した。「8月20日に日本ハムから中田翔を無償トレードで獲得した時から歯車が狂い始めたと思います。中田はすぐに一軍登録され、スタメンで起用された。その代わり、好調のベテラン中島宏之、前半戦からチームを救ってきたウィーラーが控えに回る機会が増えた。 そして、中田が打率1割台と打てなくても、中軸を任せ続けた。これでチーム内に原監督への不信感が芽生えた面もあるのではないか。投手も9月に入ると中4、5日でローテーションを回すため、リリーフへの負担がさらに増した。その作戦がうまく機能していたわけでもないのに、最後までこだわり続けた。この3か月で急に意固地な采配が増えた印象です」最も年齢の近い吉村コーチでさえ5歳下 3位からの下剋上で日本一を目指したが、ヤクルトに完敗。それでも、原監督は来季も続投する。ペナントを奪回するにはコーチングスタッフの入れ替えも検討しなければならないだろう。しかし、山口寿一オーナーは原監督、元木大介ヘッドコーチ、阿部慎之助作戦コーチが中心となって立て直してほしいと明言している。「将来のために阿部コーチが一軍にいることは必要でしょうし、元木ヘッドは今年こそ優勝を逃した戦犯のように言われていますが、昨年までの2連覇に貢献している。ただ、元木コーチは三塁コーチャーに戻し、原監督にモノを言えるヘッドコーチを入閣させるべきではないでしょうか。失速した終盤以降、“イエスマン内閣”のように見えた。そうでなければ、CSファイナル2戦目の敬遠は考えにくい」 原監督は第1次政権の時には鹿取義隆、第2次政権の時には伊原春樹という年上のヘッドコーチを据えて日本一になった。近藤昭仁や篠塚和典、尾花高夫、内田順三など他にも年上コーチがいた。第2次政権末期になると原監督自身が最年長になっていたが、年下ではあるものの遠慮しない川相昌弘がヘッドを務めていた。しかし、第3次政権では大幅にコーチ陣が若返り、今年は最も年齢の近い吉村禎章コーチでさえ5歳下だ。「ただでさえ上下関係の厳しい野球界で、年上にはなかなか進言できないものです。しかも、吉村禎章、宮本和知、桑田真澄、元木大介など今のコーチ陣は、選手時代から先輩後輩の関係が続いている。阿部や村田修一などは監督と選手の関係だった。そりゃあ、イエスマンになりますよ。昨年まではまだ上手くいっていたから良かったが、今シーズンの終盤には機能しなくなった。 選手の心が原監督から離れつつあるようにも見える今、間に立てる人やモノ申せる人が必要でしょう。実現性は低いと思いますが、現役時代に原とともに戦った西本聖を投手コーチに呼ぶなど年上のコーチを最低1人は入れたいですね」 来季、巨人が原監督の下で雪辱を期すのであれば、少なくとも“イエスマン内閣”からの脱却が求められるのではないか。
2021.11.13 07:00
NEWSポストセブン
編成面も含めて「全権」を持つと言われる原辰徳監督(時事通信フォト)
原監督続投の巨人 来季に向けて「喉から手が出るほど欲しい」2人の選手
 クライマックスシリーズのファーストステージが11月6日から始まる。まさかの大失速でリーグ優勝を逃した巨人は「3位からの逆転日本一」を狙う。だが、続投が決まった原辰徳監督は短期決戦に向け、選手への指導に熱を入れる一方で、「全権監督」として来季の新戦力の調査も検討せねばならない。  スポーツ紙巨人番記者は今季の巨人の“戦力不足”を指摘する。 「菅野智之、坂本勇人や丸佳浩ら主力の調子が思うようにあがらず、年齢を考えると来季も全盛期のような活躍を期待できるかどうかはわからない。若手の台頭に期待したいところですが、今季大きく成長したと言えるのは、2桁勝利を挙げた3年目の髙橋優貴と育成出身の松原聖弥ぐらい。  本来なら戦力の一部となるはずだった新選手が、こぞって期待されていたような活躍をできなかったのが痛かった。FAの梶谷隆幸はケガ、井納翔一は実力を発揮できずに2軍生活と、原監督の期待を裏切った。スモーク、テームズ、ハイマネンの新外国人3選手はいずれもシーズン途中で日本を去る始末です。来年のV奪還には、今オフも新戦力を獲得して戦力の底上げが不可欠です」 これから本格化するストーブリーグで、注目を集めるのがFA(フリーエージェント)による選手の移籍だ。今年も実績ある選手がFA権を取得したが、注目を集めるのは今季最多勝を獲得した広島・九里亜蓮だ。先発投手はFA市場でも需要が高いが、なかでも九里は巨人にとって喉から手が出るほど欲しい選手だという。「九里は今季、自己最多の13勝をマーク。巨人キラーとして知られていて、今季は6試合登板で4勝2敗、防御率2.45と、巨人打線は苦しんだ。九里が巨人に加入してくれるだけで、苦手意識の強い広島に勝ち越しやすくなる。今季、先発投手の中4、5日起用が批判を浴びましたが、九里が加入すればゆとりを持ったローテが作れます。九里は新人時代、“生涯カープ宣言”をしているだけにFA権行使には慎重でしょうが、宣言すれば動かない手はない」(同前) 毎年補強する外国人選手は、今季新加入した3選手が日本の野球に対応できなかったこともあり、国内での実績がある他球団の外国人選手に関心が集まっているようだ。なかでもロッテの主砲・レア-ドは巨人の補強ポイントに合致するという「2016年に39本塁打でタイトルを獲得し、今季もリーグ優勝を目指すロッテの主砲として活躍しています。守備位置の一塁は途中加入の中田翔が精彩を欠き、ベテランの中島宏之も常時スタメンで出場するのは厳しい。大城卓三も来季は捕手で考えているようです。レアードを獲得できれば、4番・岡本和真の後ろを打つポイントゲッターとして期待できる」(同前) 一方で、「2人は原監督の采配と合致するのか」と、懸念の声も聞こえてくる。さる巨人OBはこう口にする。「九里は今年初めて2桁勝利を挙げたが、まだエースとして大きな貯金が計算できる投手ではない。移籍すると、“お得意様”の巨人に勝ち星を稼げなくなるので、勝利数は落ちるのではないか。レアードは長打力が魅力だが、NPB通算打率は2割5分以下と確実性を欠く。2人もいい選手なのは間違いないが、原監督は少し調子が悪いと我慢できずに外してしまう。日本で息長く活躍したいならいずれも残留したほうがいいのではないか」 はたして来季に向けて巨人はどんな補強をするのか。
2021.11.05 16:00
NEWSポストセブン
編成面も含めて「全権」を持つと言われる原辰徳監督(時事通信フォト)
大物選手たちが「巨人へのFA移籍」を躊躇する3つの理由
“憧れの巨人”へFA(フリーエージェント)移籍する──。そんな時代は終焉に向かっているのかもしれない。今季国内FA権を取得したDeNAの宮崎敏郎(32)は10月29日、6年契約で残留すると発表している。今季を含めて打率3割を4度記録し、2017年には首位打者も獲得した宮崎を“今年のFAの目玉”と見る向きもあったが、横浜愛を貫いた。 過去3年で楽天の則本昂大、ソフトバンクの柳田悠岐、ヤクルトの山田哲人が7年契約を結ぶなど、最近は生え抜きのスターがFA宣言をせずに長期契約を結ぶケースが目立っている。プロ野球担当記者が話す。「落合博満や清原和博に代表されるように、以前は大物がFA権を取得すれば、巨人へ移籍するパターンが数多く見られました。しかし、近年では球界を代表するような選手のFA移籍は丸佳浩くらい。昨年オフはDeNAの梶谷隆幸と井納翔一が巨人入りしたが、梶谷はDeNAの最後の3年で100試合以上出場は1度だけでしたし、井納は過去に1度しか2桁勝利を達成したことがない。今年の梶谷はケガに泣かされたし、井納はわずか5試合しか登板できなかった」(以下同) 巨人は2019年オフのFA戦線で楽天の美馬学(現・ロッテ)、ロッテの鈴木大地(現・楽天)の獲得を目指したが、2人とも他球団に移籍した。FA移籍先として巨人の魅力が薄れてきているのだろうか。大物選手たちが巨人へのFA移籍を躊躇する理由として、3つの点が指摘されている。「1つ目の理由として、巨人へFAで行っても競争が激しく、シーズン序盤に活躍しないとすぐに失格の烙印を押されてしまうことが挙げられます。 今年、1度の先発で見切りを付けられた井納がいい例です。巨人に移籍して活躍できなければ、自らの選手生命は短くなる。選手によっては、トータルで考えれば、残留した方が金銭的にもプラスになるし、引退後にコーチや監督の座に就ける可能性も高くなる。梶谷や井納のように、FAのBランク、Cランクの選手なら移籍を考えるかもしれませんが、チーム内の年俸が1~3位のAランクの大物が巨人や他の国内球団に移籍するメリットは少ないのでしょう」“巨人への憧れ”を持つ選手は減っていく? かつて巨人へ移籍するFA選手は長嶋茂雄監督や原辰徳監督に憧れて入団した面もあったろうが、今後はそのようなケースも減りそうだ。「2つ目の理由としては、引退後に“巨人ブランド”の威光が効きづらくなっていることです。昔は巨人戦が毎試合、地上波で全国中継されて視聴率20%を取っており、巨人と他の11球団の注目度は段違いでした。実際、巨人のユニフォームでプロ野球人生を終えれば、評論家として引退後の“就職”がしやすかった。どのメディアも巨人とのコネクションを重視していたからです。 しかし、今はあまり関係なくなっている。2006年以降、地上波のナイター中継が減っていき、今では年に数試合しか放送されていない。DeNAの宮崎のように30代前半の選手は巨人戦が毎日放送されていた頃の記憶があるかもしれませんが、これからはその時代を知らない世代がFA権を取得するようになる。今後、巨人への憧れを持つ選手はどんどん減っていくと思います」 FA移籍選手の数年後の扱われ方など“球団の対応”が、巨人への移籍を躊躇させている側面もあるのかもしれない。「今年の炭谷銀仁朗は本人の希望もあってシーズン途中に楽天へ移籍しましたが、過去には工藤公康や江藤智のように“三顧の礼”で巨人に迎え入れられたのに、数年経つと人的補償で他球団に移籍するFA選手もいた。 丸や炭谷を獲得する時には、長野久義や内海哲也という長年チームを支え、人望も厚いベテラン選手が人的補償でプロテクトされずに移籍している。確かにそれで優勝という結果は残りましたが、生え抜きの流失に失望したファンもいたし、FA移籍で巨人へやってくる選手にとっても余計なプレッシャーがかかります。生え抜きがそのような扱いをされるのですから、FAで来た選手は『いずれ自分はもっと冷たくされる』と考えるでしょう。これが3つ目の理由です」 今では、則本、柳田、山田、宮崎のような大物選手が、あらゆるリスクを取ってまで巨人へ移籍する旨味はなくなっているのではないだろうか。こうした理由から、今後も大物選手の巨人へのFA移籍は減っていくのかもしれない。
2021.11.01 16:00
NEWSポストセブン
歯がゆいシーズンが続く(時事通信フォト)
巨人・原監督 去就判断は本人の意志優先か「横綱の引退みたいなもの」
 10月に入り、引き分けを挟んで10連敗というドロ沼にはまった巨人の原辰徳監督の去就が球界関係者の注目を集めている。「連敗の真っ只中にあった10月10日というタイミングで『原監督・続投へ』の記事が出たが、巨人の“機関紙”であるスポーツ報知ではなく、日刊スポーツによる報道でした。日刊スポーツには原監督の信頼する記者がいるためか、記事内容も“正式要請となれば受諾に障害はない模様”と原監督目線の記事だったが、報道が出た以上は、それほど時間を置かずに正式発表があるものと見られていた」(担当記者) にもかかわらず、球団からの正式発表はなく、宙ぶらりんの状態が2週間近く続いた。10月23日の本拠地最終戦のヤクルト戦で勝利し、巨人がCS進出を決めるとようやく、山口寿一オーナーが報道陣に「続投を要請して、内諾を得た」と明かしたのだ。 今季は原監督にとって3年契約の3年目ということになるが、球団関係者は「読売グループ内では早い段階で契約を1年延長し、後継者の阿部慎之助氏を一軍のヘッド格に据えて帝王学を学ばせることが既定路線になっていたはずだ」と話す。「今年のドラフトでも球団人事でも“東海大グループ”の勢力が拡大したし、10月5日から阿部氏を一軍作戦コーチに配置転換したのも、“原続投”ありきだからと考えるのが自然です」 それであれば第一報の後、すぐにも発表がありそうなものだが、阿部氏が昇格してから連敗のトンネルに入り、広島に猛追されてCS出場さえ危ぶまれる状態になったことで、続投発表のタイミングを逸してしまったのではないかとみられている。「広岡達朗氏をはじめ、原監督の采配に反発するOBがいることもあり、連敗中の続投発表はできなかったのだと考えられます。発表のタイミングはCS終了後か、シーズン終了後のどちらかだという声もあった」(スポーツ紙デスク) 続投ありきの見方が多いが、辛口評論で知られる江本孟紀氏は少し違っている。「原の去就は、本人の決断次第でしょう。GMとして編成の全権を与えている以上は、球団側が原の解任を言い出すのは難しい。最終決断にあたっては本人の意思が8割ぐらい優先されるでしょう。横綱の引退みたいなものですよ。原が責任を感じれば辞任するだろうが、日刊スポーツの記事が原の意思表示だとすれば、辞任はないだろうね。 ただ、この後の展開次第で、たとえばCSのファーストステージで無残な完敗を喫したりしたら、原が責任を感じて辞める可能性はあるかもしれませんね」 シーズン終盤は痛々しい戦いが続き、再建のためにどの選択が最善か、ファンも固唾を呑んで見守る日々が続きそうだ。※週刊ポスト2021年11月5日号
2021.10.25 16:00
週刊ポスト
中田翔の無償トレードで獲得は大きな波紋を呼んだ(時事通信フォト)
10連敗の巨人、万が一CS進出逃せば原監督の電撃辞任もあるか
 過去の大型連敗と一体、何が違うのか。10月16日、巨人が広島に7対8で敗れて10連敗を喫した。今シーズンずっとBクラスに沈んでいた4位・広島に3ゲーム差と迫られ、盤石と思われていたクライマックスシリーズ進出を不安視する声まで出るようになった。 監督通算16年目を迎える原辰徳監督は優勝9回、日本一3回と栄光を手にした一方で、屈辱も経験している。1次政権の2003年には9月5日から16日まで9連敗。就任2年目の原監督の辞任の呼び水となった大型連敗時は、清原和博やロベルト・ペタジーニという主力がスタメン出場していたにもかかわらず、連敗中の平均得点は「1試合3点」と自慢の打線が爆発しなかった。プロ野球担当記者が話す。「今年の連敗はこの時と似ていますね。打てないこともそうですし、連敗中に優勝の可能性が完全に消滅したことも同じです。目標を失って、ズルズルと負けてしまった印象です」(以下同) 2003年の連敗時は、9月17日の中日戦で桑田真澄が連敗を止めたものの、18日に渡邉恒雄オーナーが続投について『20日からの阪神戦で3連敗したら話は別だ』と発言。フロントとの確執もあったのか、原監督は9月19日に辞任を申し入れ、翌日に報道された。その日から巨人は残り9試合7勝1敗1分と巻き返している。その原監督が復帰した1年目の2006年には6月6日から8連敗、18日から10連敗、7月4日から9連敗と3度の大型連敗があった。「この時は、ケガ人の続出が大きな理由でした。5月下旬に開幕から5番を打っていた高橋由伸が左肩痛で離脱。6月2日にはキャプテンの小久保裕紀が右手親指骨折をした。阿部慎之助も右手親指打撲で6月下旬に抹消になりました。今の巨人で言えば、坂本勇人、丸佳浩、岡本和真が打線から欠けるようなもの。山田真介との交換トレードで広島から木村拓也を獲得し、元阪神のジョージ・アリアスを緊急補強したが、空いた穴は大き過ぎた。これだけ主力に怪我人が出れば、連敗は仕方ない面もあった」 今年の10連敗は亀井善行が死球を受けて登録抹消にはなったが、それ以外に主力の離脱はない。先発投手陣もローテーションを崩さずに回っている。「ケガ人が続出しているわけでもなく、メンバーは変わっていない。むしろ、コロナで複数の選手が離脱した春先よりも戦力は充実している。それなのに、連敗が続いて立て直せない。責任は首脳陣にあると言われても仕方ないし、原監督の神通力がなくなったのかもしれません。 先発を中4、5日で回してリリーフ陣への負担がさらに大きくなったし、このローテーションで上手く行ってないのに頑なに変えない。その割には、中田翔の起用にはこだわる。負けが込んでいる状況だから、起爆剤に使うのもわかりますけど、5番や6番を打てる状態ではない。打率1割5分の選手に中軸を任せるべきなのか。中田加入の影響で出番の減ったウィーラーがハッスルプレーやファインプレーでチームを鼓舞し、孤軍奮闘している姿を見るとやるせないものがあります。原監督は中田と心中するつもりなのでしょうか」 残り試合が少ないとはいえ、4位・広島とは3ゲーム差まで追い詰められてきた。「もちろんクライマックスシリーズ進出に向けて、圧倒的に巨人が有利なのは変わりありません。ただ、AクラスとBクラスが大きく分かれていた今シーズン、最終盤になって巨人と広島の勝敗ラインが比較されること自体が恥ずかしい。 原監督は一昨年から2連覇を果たしていますし、Aクラスに入れば留任でしょう。しかし万が一、Bクラスに落ちてクライマックスシリーズ進出を逃せば、電撃辞任は十分あり得ると思います。いずれにしても、コーチ陣の入れ替えは避けられないでしょう」 過去には、2008年に最大13ゲーム差から巨人に逆転優勝を許した阪神・岡田彰布監督がフロントの慰留を断って辞任。巨人の高橋由伸・前監督は2018年、3位に入ったものの3年連続V逸の責任を取っている。同年、阪神の金本知憲監督は最下位に沈み、契約年数を残して辞めている。残り4試合の結果次第では、原監督の去就も予断を許さない状況になってきた。
2021.10.17 11:00
NEWSポストセブン
巨人・原辰徳監督の後継者は阿部慎之助コーチでもなく…(時事通信フォト)
巨人・原監督 来季続投方針で不安視される“全権監督”ゆえの綻び
 原辰徳監督の続投は順当か、それとも──。今季3年契約の3年目を迎えていた巨人・原監督が来季続投する方向だと報じられている。しかし、チームは12日の阪神戦に敗れて、リーグ3連覇の可能性が消滅。7連敗と泥沼から抜け出せず、4位・広島とのゲーム差は5(10月12日現在。記録は以下同)となっている。プロ野球担当記者が話す。「さすがに残り試合数から考えて可能性は低いと思いますが、もしBクラスに落ちることがあれば、原監督の電撃辞任もあり得ます。Aクラスに残れば続投で間違いないでしょう。 原監督は優勝できなかった高橋由伸監督の後を受けて、2019年から連覇している。高橋監督が岡本和真という4番を育てた遺産を受け継いだ面もありますが、もしあのまま高橋監督だったら、巨人の連覇は本当にあったのか。今でこそ采配批判も増えていますが、原監督の実績は揺らぐものではない」(以下同) 原監督は通算15年で9度のリーグ優勝、3度の日本一に輝いている。監督通算1000勝を超え、既にV9(9年連続日本一)という偉業を成し遂げた川上哲治監督の勝利数も上回っている。「よく補強のおかげだとも言われますが、第2次政権の長嶋茂雄監督もFAや逆指名ドラフトなどで有り余る戦力を抱えながら、9年で優勝3回、日本一2回でした。一昨年からの連覇にしても、原監督以外の指揮官なら勝てたかと言えば、それはわからない。適材適所で選手を起用し、若手とベテランを融合させながら、チームを良い方向に導いた。それを1年優勝できないから辞めろと言うのは酷かもしれません。仮に阿部慎之助二軍監督が就任して勝てなければ、また辞めろと言われますし、『原監督に戻せ』という声も出てくるでしょう。それくらい巨人の監督は目先の1勝が求められる。 ただ一方で、今まで見られなかった歪みも出ている。再三指摘されていますが、中田翔の獲得は経緯から選手への伝達の仕方、起用法まで全てにおいて独断でやり過ぎたのではないでしょうか。あの件からチームがおかしくなった印象もあります」 チームメイトへ暴行を働き、日本ハムで無期限謹慎処分を受けていた中田が無償トレードで巨人に電撃移籍をしたのは8月20日。翌日には一軍登録され、翌々日にはスタメン出場でホームランを放った。これには他球団のファンのみならず、G党の中にも違和感を持った人が少なくなかったようだ。「中田は打率1割台まで下がるほど打てなかった。それでも使われ続けたことで、ファンは原監督に疑問を持ち始めた。同じファーストの中島宏之が調子良かったから尚更です。中田と心中して、優勝を逃したと思われても仕方ないくらいのこだわりでした。裏を返せば、原監督に進言できる首脳陣がいなかった。ですから、続投するにしてもコーチ陣の入れ替えは必須ではないでしょうか。 しかし、原監督はチームの編成権を持っている実質的な“全権監督”。だから、栗山英樹監督との電話1本で中田を独断で獲得できた。球団は、まず“全権監督”の委任をやめることから始めるべきかもしれません」 巨人の今週の残り試合は優勝を目指す阪神、ヤクルト、そして広島と4戦ある。「原監督が2003年に辞任した時は終盤に9連敗。フロントとの確執もあったようで、就任わずか2年で電撃退任した。ですから、“全権監督”は原監督の理想だったでしょう。しかし、ベンチだけでなく編成面でも参謀が必要です。会社でも政治でもスポーツでも、全ての権限を1人が持ってしまうと、危険になる。それが、今年の反省でしょう。 まずはクライマックスシリーズに出場して勝ち抜くことが当面の目標ですが、来年開幕から勝ち続ければ『やっぱり原監督で良かった』という声が上がるに違いない。原監督は選手によく『失敗を肥やしにすればいい』とコメントしていますが、シーズン終盤に失速させてしまった自分に対しても同じ気持ちを持っていると思います」 原監督としては、まずは目先の1勝を勝ち取り、クライマックスシリーズで力を発揮して、来年への布石としたいところ。そのための人事をどうするのかにも注目が集まりそうだ。
2021.10.13 16:00
NEWSポストセブン

トピックス

公務に邁進されている(6月、東京・港区)
佳子さま「公務に積極的」になられた背景に「皇籍離脱」「結婚」か
女性セブン
亜希
亜希 陰から見守る元夫・清原和博と息子達との「父子鷹」
NEWSポストセブン
披露宴での志摩ノ海と元関脇・逆鉾の長女・清香さん(時事通信フォト)
故・逆鉾の長女が結婚で後継者確定も名門・井筒部屋再興への“高いハードル”
週刊ポスト
SNSでの発信力も大きい新庄ビッグボス(時事通信フォト)
新庄ビッグボスのインスタ投稿が波紋 「ファンとそれ以外の分断を煽る」の指摘も
NEWSポストセブン
クルマ、ギター、アート、スケートボードにもこだわる
長瀬智也、英国のバイク誌に登場 悠々自適な暮らしに「所ジョージ化している」の声
女性セブン
小室圭さんと眞子さん
小室圭さん妻・眞子さんがNYで行きつけのスーパーから見えてきた“妻の気遣い”「日本でいえば『成城石井』」 
NEWSポストセブン
京都の街を歩く舞妓のイメージ(写真/イメージマート)
元舞妓の〈16歳飲酒〉〈お風呂入り〉告発に、花街関係者も衝撃「未成年飲酒には厳しく対応しているはず」
NEWSポストセブン
不祥事を理由に落選したはずなのに、比例で復活されては…(左は塚田一郎氏、右は中川郁子氏/写真=共同通信社)
「不倫路チュー」「USBは穴に…」失言・不祥事で落選しても比例復活するゾンビ議員たち
週刊ポスト
注目を集めるNHK吉岡真央アナ
「ポスト和久田麻由子アナ」候補のNHK吉岡真央アナ 替え歌ダンスで“キャラの強さ”際立つ
週刊ポスト
前田敦子と篠田麻里子の女子会姿をキャッチ
前田敦子、篠田麻里子と六本木で4時間半女子会 元夫・勝地涼との関係は良好に
女性セブン
謎めいたバッグを持つ広末涼子
広末涼子、“破壊力強すぎ”コーデは健在「背中に蜘蛛」私服に続き目撃された「謎バッグ」
NEWSポストセブン
結婚し、日本メディアが情報をキャッチしづらいNYで、デイリーメールが追跡取材(写真/JMPA)
小室圭さん・眞子さん夫婦が「離婚で終わったとしても…」英デイリー・メールが報じた「茨の道」
NEWSポストセブン