ライフ

食品ロス対策への取り組み イオンはAIの力で15%削減、不定期便のサブスクも

操作は簡単、スキャナーをバーコードにかざすだけ。スピーディーに値下げ業務ができるので、業務員の負担も軽減された

イオンでは「AIカカク」を導入。操作は簡単、スキャナーをバーコードにかざすだけ。スピーディーに値下げ業務ができるので、業務員の負担も軽減された(写真提供/イオンリテール)

 SDGsへの関心が高まる中、食品ロスを減らす取り組みも多種多様に広がっている。たとえば、東京都世田谷区にある「廃棄予定食品だけ」を売る『iiMaquet』というお店は、コロナ禍でも行列ができる店として話題を呼び、2号店を出店するほどの人気ぶりだ。そして大手スーパーマーケットも食品ロス対策に取り組んでいる。

 イオンでは2020年11月の先行導入から現在までに、全国約360店舗で「AIカカク」を導入。コロッケや天ぷらなどの総菜を中心に、一部の日配品(毎日入荷される賞味期限の短い食品)にも活用されている。

「販売実績や天候、客数などの環境条件をAIが学習し、それに基づいて、時間帯ごとに各商品の陳列量に応じた適切な割引率を提示します。より適切な商品価格にすることで食品ロスの削減につなげる試みです」(イオンリテール広報部・大瀧和孝さん)

 これまで勘と経験で悩みながら見切りシールを貼っていたが、従業員の作業効率が大幅に改善。そして割引により購買率が上がり、導入2年足らずで「前年比15%の食品ロス削減」という結果を出している。

賞味期限は1~3週間以上ある常温食品が詰め合わせに。何が届くかはお楽しみ

賞味期限は1~3週間以上ある常温食品が詰め合わせに。何が届くかはお楽しみ(写真提供/ロスゼロ)

楽しみながら&学びながら食品ロス対策に貢献!

 2か月に1回、定価1万円前後の行き場を失った食品が、5000円で届く──2021年11月に本格スタートした、食品ロス対策のサブスクリプションサービス『ロスゼロ不定期便』が話題だ。

「食品ロスの発生に合わせてお届けするので、届ける日時や内容についてはお任せいただいています。お届け時に、食品ロスが発生した理由・背景やおすすめの調理法などを記した情報紙を同封。おいしく楽しみながら理解も深めていただければ」(ロスゼロ事業部長・前川麻希さん)

 利用者数は事業開始から半年で2000名に。月間約5トンの削減に役立っている。

撮影/深澤慎平 取材/加藤みのり 取材・文/辻本幸路

※女性セブン2022年6月23日号

関連記事

トピックス

三原じゅん子氏に浮上した暴力団関係者との交遊疑惑(写真/共同通信社)
《党内からも退陣要求噴出》窮地の石破首相が恐れる閣僚スキャンダル 三原じゅん子・こども政策担当相に暴力団関係者との“交遊疑惑”発覚
週刊ポスト
解散を発表したTOKIO(HPより)
「城島さん、松岡さんと協力関係は続けていきたいと思います」福島県庁「TOKIO課」担当者が明かした“現状”と届いたエール
NEWSポストセブン
山本アナは2016年にTBSに入局。現在は『報道特集』のメインキャスターを務める(TBSホームページより)
【「報道特集」での発言を直撃取材】TBS山本恵里伽アナが見せた“異変” 記者の間では「神対応の人」と話題
NEWSポストセブン
映画『国宝』で梨園の妻を演じた寺島しのぶ(52)
《無言の再投稿》寺島しのぶ、SNSで2回シェアした「画像」に込められた歌舞伎役者である息子・尾上眞秀への“覚悟”
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《ベビー服は男の子のものでは?》眞子さん、夫・小室圭さんと貫く“極秘育児”  母・佳代さんの「ラブコール」も届かず…帰国が実現しない可能性も
NEWSポストセブン
吉沢亮演じる喜久雄と横浜流星演じる俊介が剣幕な表情で向かい合うシーンも…(インスタグラムより)
“憑依型俳優”吉沢亮主演の映画『国宝』が大ヒット、噂される新たな「オファー」とは《乗り越えた泥酔事件》
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“半日で1000人以上と関係を持った”美女インフルエンサー(26)がイギリスの公共放送で番組出演「口をすぼめて、吸う」過激ビジュアル
NEWSポストセブン
元横綱・白鵬の宮城野親方に相撲協会はどう動くか(八角理事長/時事通信フォト)
八角理事長体制の相撲協会に「70歳定年制」導入の動き 年寄名跡は「105」しかないため人件費増にはならない特殊事情 一方で現役力士が協会に残ることが困難になる懸念も
NEWSポストセブン
「池田温泉旅館 たち川」の部屋風呂に「温泉偽装疑惑」。左はHPより(現在は削除済み)、右は従業員提供
「水道水にカップ5杯の重曹を入れてグルグル…」岐阜県・池田温泉「高級旅館」の部屋風呂に“温泉偽装”疑惑 ヌルヌルと評判のお湯の真実は…“夜逃げ”オーナーは直撃に「誰からのリークなの? それ」
NEWSポストセブン
これまでジャズ歌手などとしても活動してきた参政党・さや氏(写真/共同通信社)
参政党・さや氏、歌手時代のトラブル証言 ジャズバーのママが「カチンときて縁を切っちゃいました」、さや氏は「そうした事実はない」…真っ向食い違う言い分
週刊ポスト
もうすぐ双子のママになる。Numero.jpより。
Photos:Mika Ninagawa
中川翔子3年にわたる不妊治療と2度の流産を経験 。 双子の男の子のママになる妊婦姿を披露して話題に
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 三原じゅん子「暴力団ゴルフコンペ」写真ほか
「週刊ポスト」本日発売! 三原じゅん子「暴力団ゴルフコンペ」写真ほか
NEWSポストセブン