ビジネス

故・ロッキー青木を看取った妻・恵子さんはいまも実業家「NYで介護用品の開発中です」

現在もNYで実業家として活躍する青木恵子さん

現在もNYで実業家として活躍する青木恵子さんと故・ロッキー青木氏

 アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木氏。1964年にNYに鉄板焼きレストラン「Benihana of Tokyo」を開業し、米国内で80店舗以上展開して大成功を収めたばかりか、広告塔になるために気球で太平洋横断を行なうなど型破りな冒険家であった。そんな青木氏の最期を看取ったのが、3番目の妻・青木恵子さんだ。2008年に亡くなった青木氏の「Benihanaを世界中に広げてほしい」という意志を引き継ぎ2020年までCEOとして世界中を駆け回った。そんな恵子さんはどんな人生を送り、いま何をしているのか――。

 ロッキー氏は死の間際に、ある言葉を恵子さんに伝えたという。恵子さんが明かす。

「夫は亡くなるまでの数日間は言葉を発せられないほど弱っていたので、死の間際はただ見つめ合うだけでしたが、後日、病室の引き出しの中から生前に書いたであろうメモ書きが見つかったんです。私宛に震える文字で“幸せだった。ありがとう”“I love you forever without you I am dead”と書かれていました。とても素敵なメッセージで、もしあなたがいなかったらもっと自分は早く死んでいたと。当時、傷心だった私はBenihanaをやるパッションは残ってなかった。でもこのメモ書きを見て彼の意志を継がないといけないと奮起し、10年はやろうと決意したのです」(恵子さん)

全世界の責任者が集う場を設けた

 ロッキー氏が遺した言葉通り、CEOに就任した恵子さんは米国内での新規店舗の開店はもちろん、17か国でのフランチャイズ展開でさらなる事業拡大を図った。

「ハワイ、ロンドン、オーストラリア、ポーランド、ルーマニア、カナダ、クウェート、サウジアラビア、タイ、インドネシア、エジプトなど世界各国を飛び回りました。どの国でもロッキーさんの考えた“エンターテインメント色の強いレストラン”という核の部分は守ってきました。ただ、米国とは違ってほかの国には宗教上の制限などもあります。例えばインドのお店ではビーフは使えないからラムやチキンを代用するなどして対応しました。また、昔からのメニューは絶対に外さず、時代の流行に合わせてヘルシー志向やベジタブル、豆腐ステーキ、シーフードを増やすなど様々な工夫をしました」(恵子さん)

関連キーワード

関連記事

トピックス

佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
若隆景
序盤2敗の若隆景「大関獲り」のハードルはどこまで下がる? 協会に影響力残す琴風氏が「私は31勝で上がった」とコメントする理由 ロンドン公演を控え“唯一の希望”に
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
9月6日に悠仁さまの「成年式」が執り行われた(時事通信フォト)
【なぜこの写真が…!?】悠仁さま「成年式」めぐりフジテレビの解禁前写真“フライング放送”事件 スタッフの伝達ミスか 宮内庁とフジは「回答は控える」とコメント
週刊ポスト
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン