フル装備姿のYURI氏
日本の警察官は装備が軽すぎる
──YURIさんはロスで警察官をしながら人身売買の被害者をサポートするNPOラブ・スペクトラムを立ち上げ、YouTubeやInstagram(@1114lajpn)でも積極的に情報発信をしています。日本の警察官から悩みを持ちかけられることも多いそうですね。
YURI:私のSNSをフォローしてくれる多くの日本の警察官は「日本では銃を使いにくい」と言っています。アメリカは警察が武器でも人数でも犯人を上回ることが鉄則で、犯人が1人なら警察官は3人、ナイフを持っていたら銃で対処します。
でも日本では使用要件が厳格で実質的に銃を使えず、ナイフを持った犯人に警棒で立ち向かわなければならない時もある。
アメリカではナイフとは距離を取るように訓練されるので、警棒片手に距離を縮めるなんて、自分から殺してと言っているようなもの。警察官がかわいそうすぎます。
しかも日本の警察官が持つ銃弾は5発だけだそうです。私がいつも携行する銃は1丁18発入りで、17発入りのマガジンが2本。さらにショットガンとライフル、ゴム弾とテーザーガンを装備して毎日パトロールします。武器の選択肢が多くて困っちゃうほどです(苦笑)。
──さすが銃社会のアメリカです。
YURI:向こうのポリスは24時間警察官という意識があり、警察はただの仕事ではなく生き方そのものになっています。銃の管理も個人に任されていて、私は非番の日も銃は最低1丁持ち歩き、車の中には手錠が入っています。
もちろん日本とアメリカの事情は違いますが、それでも日本の警察官の装備は軽すぎて、警察にケガ人や死者が出ることを防げません。だから最低でもスタンガンと銃を組み合わせたテーザーガンやゴム弾を導入すべきです。市民のために働く警察官が自分の身を守り、ケガをしないで家に帰れるシチュエーションにする必要があります。日本の警察官はなかなか声を挙げにくいようなので、部外者の私がそう強く訴えたいですね。