ライフ

日本の気温が50℃を超えたら住まいはどう変わる? 新築戸建ては地下室が標準装備か

気温50℃超えともなれば、ライフスタイルにも変化が(時事通信フォト)

気温50℃超えともなれば、ライフスタイルにも変化が(時事通信フォト)

 温暖化などの影響で世界的に気温が上昇するなか、専門家が指摘するのは「5~10年後に50℃を超えるエリアが出てくる」可能性だ。今年も既に熱中症が相次いでいるが、気温50℃超えともなれば、命の危機を防ぐためのライフスタイルにも大きな影響が出てくるだろう。

 その場合、大きく変わる可能性があるのは「住まい」だ。環境ジャーナリストの富永秀一氏が語る。

「自宅内の“避暑地”として考えられるのが地下室です。地中熱は通年で15℃前後と安定しているため、地下室には夏は涼しく冬は暖かいという特徴があります。大雨でも浸水しない仕組みにすれば、台風や豪雨などにも強いという防災面のメリットもある。この先、気温が上がるほど人気となり、“新築戸建ては地下室ありが標準”となる日がくるかもしれません」

 現に、夏場は50℃近くになるオーストラリア南部の町クーバーペディでは、過酷な暑さから逃れるためにかつてのオパール採掘場を住宅用に改良し、住民の8割近くが地下に住んでいる。ひんやりとした地下空間に電気やネットが備わり、快適な暮らしを送れるという。

 さらに自宅からの生活の足となる車にも大きな影響が出てきそうだ。

 富永氏は、猛暑日となった6月下旬に愛知県内を自家用車で走っていた際に不測の事態に見舞われた。

「いきなりピピーッという警告音が鳴り、信号で止まると車がそのまま動かなくなりました。原因は冷却ポンプの異常で、暑さでオーバーヒートしたようです。気温が高いとバッテリーにも負荷がたまりやすく、車体に無理が生じます。気温が上がり続ければ、車のトラブルの増加が心配されます」

 体温調節機能が未熟な子供たちは、大人よりも熱中症になりやすい。そのため学校生活には、大きな変化が起きると予想される。

 2020年夏には、猛暑の街として知られる岐阜県多治見市の小学校が、熱中症防止のため児童の下校時間を1時間ほど遅らせる対応を取った。

関連記事

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏(=左。時事通信フォト)と望月衣塑子記者
山尾志桜里氏“公認取り消し問題”に望月衣塑子記者が国民民主党・玉木代表を猛批判「自分で出馬を誘っておいて、国民受けが良くないと即切り捨てる」
週刊ポスト
「〈ゆりかご〉出身の全員が、幸せを感じて生きられるのが理想です。」
「自分は捨てられたと思うのは簡単。でも…」赤ちゃんポスト第1号・宮津航一さん(21)が「ゆりかごは《子どもの捨て場所》じゃない」と思う“理由”
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
NEWSポストセブン