「三バン(地盤・看板・鞄)がない中でのトップ当選」(写真は1993年、衆議院で初当選を果たし喜ぶ高市氏と両親/共同通信社)
「高市氏は茂木敏充・幹事長との対立が表面化しており、党執行部の中で孤立している状態です。次の党人事で外されるのが濃厚とみられていましたが、それは『岸田首相が安倍氏を説得し、納得してもらう』ことが前提でした。安倍氏亡き今、岸田首相が“高市外し”に動くと、『安倍氏が生きていたら許さないはずだ』という声が党内から上がる可能性が高い。
とくに、先の総裁選で安倍氏とともに高市氏を支持した勢力の一部には、今後は高市氏が『安倍氏の遺志を継ぐ後継者』という見方がある。その高市氏がすぐに交代となれば黙っていられないでしょう。一気に政局化する可能性もあります」(同前)
巨大な権力者を失った政界は、混迷に向かいつつある。