中学レベルの英語から勉強し直して
カフェで勉強する小倉。週20時間の勉強時間を確保しているという(4月中旬)
小倉は英語の勉強を優先し、中学レベルの内容からやり直していた。受験勉強を開始して5か月。7月11日放送の『100%!アピールちゃん』では、前述の通り昨年実施された全統共通テスト模試の英語に挑戦し、実力を確認した。早稲田合格ラインは100点満点中80点で、小倉は「50点取れたらいいな」と語っていたが、結果は20点。合格判定はE判定となってしまった。なお、番組で一緒にテストを受けた受験生たちの平均点は51点だった。
敗因は、問題を解くスピードが遅かったことだ。時間が足りず、後半はほとんど当てずっぽうの状態に。小倉は「子育てもあるし、仕事もある、勉強時間も少ないしと、自分で言い訳を作っていたと気がついた」と神妙にコメントしていた。
受験生にとっての「天王山」と言われる夏。この時期のE判定で、合格の見込みはあるのか。早稲田大学の受験に特化した通信教育予備校「早稲田合格塾」の塾長である比良寛朗氏は、あたたかい目で見る。
「模試では、念のために志望校欄いっぱいに書き込む受験生がほとんどです。『自分の立ち位置を知りたいし、この学校も一応書いておくか』程度なので、東大や京大といった超難関校狙いの受験生たちが実際に本番で小倉さんのライバルとなるかといえば、また別の話です。合格判定はひとつの目安くらいに受け止めれば十分。模試を通して、テスト慣れすることのほうが大切です。とはいえ、小倉さんの受験がかなり厳しい道のりであることは変わりませんが……」
“教育系YouTuberコバショー”としても人気を集める個別指導塾CASTDICE塾長の小林尚氏は、「もし自分が指導する生徒だったら、志望校を変えるように勧めるかもしれません」と厳しい見方を示す。
「一般論として、夏の模試の結果は重く受け止めたほうがいいでしょう。たしかに合格圏外から一気に伸びる生徒はごく少数ながら存在しますが、ほとんどが『暗記科目の勉強が間に合わなかったせいで、総合点数が低かった』や『学力はあったが本番形式に慣れていなかった』というパターンです。小倉さんは英語をメインに勉強してきて、その英語だけを受けてE判定でした。かなり厳しい結果だとは思います」
ただ、小林氏は今回の受験企画に意義を感じているという。
「『小倉さんが頑張っているから自分も頑張りたい、負けたくない』という受験生の声を聞いています。大人の有名人が勉強に励む姿勢を見せることが、子どもたちへの良い刺激になっているのは間違いありません。そういう意味では素晴らしい活動だと思っています」
高い壁に挑む小倉の姿が、受験生たちに勇気を与えている。