チームは変革期を迎えている。リーグ3連覇を狙った昨季は9月以降10勝25敗8分と大失速。61勝62敗20分でCS(クライマックスシリーズ)圏内の3位に滑り込むのが精一杯だった。もちろん原監督の残してきた功績は大きい。3度にわたって監督に就任し、在任15年間で9度のリーグ優勝、3度の日本一。
ただ、「さすがに長すぎる。2019、2020年とソフトバンクに日本シリーズで2年連続4連敗でストレート負けを喫し、2021年は歴史的失速でV逸した。ここが引き際なのでは」と懸念の声も聞こえていた。去就が注目されたが、球団は新たに3年契約を提示。今季が球団史上最長の16年目となり、長期政権がさらに続くこととなった。民放テレビ局関係者はこう言う。
「正直、驚きましたね。球団フロントは後継者となる監督の育成も期待したのでしょうけど、3年間は長すぎるのではないか。正直、昨年から原体制の限界は感じていました。ベンチを見ても活気がなく、閉塞感が漂っている。コーチ陣も原監督のイエスマンばかりでモノを言える人材がいないように見えます。この状況が続くようでは後継者の監督育成と言っている場合ではない。監督候補の阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチ、桑田真澄投手チーフコーチの指導力も疑問符が付いている以上、コーチ陣も含めて現体制を刷新して、外部から監督を招聘した方がチーム再建できるのではないか」
チームは借金生活に陥り、最下位・中日も4.5ゲーム差まで迫っている。もはや逆転優勝を狙うと言っている場合ではないのかもしれない。原ジャイアンツは大きな危機を迎えている。