うりふたつ。潤氏には「函館の陰の支配者」という声も(左写真/時事通信フォト)
大泉はこれまで、インタビューやエッセイでたびたび潤氏について言及してきた。
『大泉エッセイ 僕が綴った16年』(角川文庫、以下《》内は同書より引用)では、潤氏が大学時代に住んでいたアパート「伊豆荘」(東京・練馬区)の思い出について触れられている。伊豆荘は、バブル時代にもかかわらず、家賃2万円を切る破格の住居だったそうだ。
《私や母に心配をかけたくなかったのか、兄は必死に伊豆荘の良さをアピールしていた。
「母さん、この部屋は日当たりが最高なんだ」
そう兄は言っていたが、それも伊豆荘はやりすぎていた。南側が全部窓だったのだ》
つまり、夏は直射日光に、冬は隙間風に容赦なくさらされるという構造である。さらに、大泉が1週間ほど伊豆荘で過ごした際には、仰天するような事件が起こる。
《兄が帰ってきて言うには、どうやら伊豆荘のヒューズは「部屋の電気にこたつ」が限界らしいのだ。なんて部屋だ。つまりこたつの他にテレビをつけてしまったがために、兄の部屋は真っ暗になってしまったのだ》
潤氏は伊豆荘のことを「奇跡の家」と呼んでいたそうだ。
高校生だった大泉を、潤氏が東京ディズニーランドに連れて行ったエピソードもある。実はこの兄、かなりの“ディズニーマニア”なのだという。
潤氏の指示で、2人は朝一番でディズニーランドの門の前に並び、開園と同時にお目当てのアトラクション目がけてダッシュ。ジェットコースターで“手を上げなければいけない”ポイントや、シンデレラ城のツアーでガイドに気に入られる技など、本気で楽しむ方法をレクチャーされたという。
3期を務めた工藤壽樹市長は、現状、4選を目指すかどうかを明らかにしていない。もし、立候補することになれば、潤氏と現職市長の“師弟対決”になることが予想される。弟はすでに大スターとなったが、兄も弟のように輝けるか。
※女性セブン2022年8月11日号