安倍晋三氏と昭恵さんは1987年に結婚(昭恵さんのインスタグラムより)
たしかに、子供たちは生まれたときからずっと、あの“廃墟”の中にいるんだよね。
その数日後のこと。再開発された東京・二重橋前から有楽町まで5、6分ほど歩いたの。両側のガラス張りのブランド店は「きれい」なんてもんじゃない。ピカピカ、キラキラして夢の国に迷い込んだよう。再開発で活気づいている銀座や大手町、渋谷や原宿もそう。キラキラした東京がいくつも出来上がっていた。
安倍元総理の功績を称賛するニュースが流れる一方、こんな声も聞こえている。
「アベが掲げた『美しい国、日本』なんて夢物語だ。何ひとつできてないじゃないか。アベノマスクで散財しただけじゃないか」「国葬にするなんて、また税金の無駄づかいじゃない!」「そもそも亡くなった途端に聖人君子扱いする日本の風潮がおかしい」──。
わかるんだけどねぇ。
衆議院議員会館でバイトを始めたこの4年間で、身内3人と、19年3か月間、寝起きを共にしたオス猫を亡くした私は、人が変わったんだと思う。安倍元総理の生前にはそれなりに悪口を言っていたけれど、それとこれとは話が別。いまは国葬と決まってよかったと思っているんだわ。
実は葬儀の日、私は衆議院議員会館の前に立って安倍さんの棺を乗せた霊柩車を待っていたの。