ワイルドな姿を見せることも(写真は2016年)
一方のISUは、羽生の告白をどう受けとめているのだろうか。
「彼らとしては、競技者の技術向上などを考えて採点システムを変更してきたはず。それが結果として羽生選手のようなスターを苦しめ、引退を強いた形になったのなら、不本意でしょう。このコロナ禍で集客できず、多額の損失が出たISUは、その補填のために本部ビルの売却を検討しているという報道もあります。羽生選手のようなスター不在でますます追い詰められてしまった」(前出・スポーツライター)
羽生を小2から高1まで指導した恩師・都築章一郎さんは、羽生の心情をこう推しはかる。
「羽生自身、いつでも勝負にこだわって、高い得点を出すための努力をしたけれど、点が上がらなかったことが多々あったと思います。プロになれば、ルールや点数に拘束されることなく、自分の納得した演技を皆さんに見せられる。新しいフィギュアスケートの世界を披露したい、という意思表示なのではないでしょうか」
もうジャッジに苦しまない。自由になった羽生のパフォーマンスが楽しみだ。
※女性セブン2022年9月22日号