国内

夜店の屋台で人気のベビーカステラ 元暴力団組長がやってる儲けの仕組み

お祭りでは多くの屋台が出店する(写真はイメージ)

お祭りには多くの屋台が出店する(写真はイメージ)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、お祭りなどで夜店の屋台運営をしている元暴力団組長が語る、人気メニューで儲ける仕組みについて。

 * * *
 今年は3年ぶりに、懐かしい日本の風景があちらこちらで見られた。コロナ渦で中止になっていた夏祭りが再開されたのだ。規模を縮小したところもあったと聞くが、それでも夜店の屋台が立ち並ぶ光景に心躍った人も多いと思う。

「今年は祭りが復活したから屋台を出した。テキヤ稼業は日銭が入って儲かるからね」

 夏祭りの開催は暴力団元組長にとっても、喜ばしいことだ。

 テキヤは路上や神社の境内などで商売をする露天商のことをいう。親分子分の関係性を大事にし、疑似的な親族関係やそれに似た集団を形成しているところなどから、暴力団組織と間違われやすいが、そのほとんどは暴力団と関係がないという。

「昔はテキヤにもヤクザが入り込んでいた。みんなそれを知っていても、それが祭りの楽しみだから、目をつぶって子供に買っていた。今ならそれも利益供与だ」と元組長は言うが、暴力団排除条例(暴排条例)ができてから解散した暴力団系のテキヤ組織もあり、昔のまま暴力団が絡んでいるようなテキヤは減っていったのだという。

 元組長絡みの屋台はベビーカステラを焼いているが、作っているのは組員ではない。堅気の友人でベビーカステラ焼きのベテランだ。

「今はベビーカステラが儲かるよ。うちの店は評判がいいから、いつもずらりと人が行列を作る。材料は小麦粉とベーキングパウダー、それに卵と砂糖だけ。はちみつ入りと看板に出ている所もあるが、あれは本当かね。はちみつなんて使ったら原価が上がる。うちの店は小麦粉も賞味期限切れ寸前のものを仕入れてくるんだ」

 店ごとに味が違うのは、粉の配合や卵の量が違うからだという。

「うまいヤツは、焼き型の穴に生地を一定量をリズミカルに落としていくからムラとロスがない。焼き上がりの食感も焼き上がる量も違ってくる。ベビーカステラを作るのにも技術がいるんだよ」

 一昔前は綿あめが儲かったというが、今はそこまで売れないらしい。

関連キーワード

関連記事

トピックス

スーパー「ライフ」製品が回収の騒動に発展(左は「ライフ」ホームページより、みぎはSNSより)
《全店舗で販売中止》「カビだらけで絶句…」スーパー「ライフ」自社ブランドのレトルトご飯「開封動画」が物議、本社が回答「念のため当該商品の販売を中止し、撤去いたしました」
NEWSポストセブン
中居正広氏の近況は(時事通信フォト)
反論を続ける中居正広氏に“体調不良説” 関係者が「確認事項などで連絡してもなかなか反応が得られない」と明かす
週刊ポスト
「地面師たち」からの獄中手記をスクープ入手
「全てを話せば当然、有罪となっていたでしょう」不起訴になった大物地面師が55億円詐欺「積水ハウス事件」の裏側を告白 浮かび上がった“本当の黒幕”の存在
週刊ポスト
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《大谷翔平が“帰宅報告”投稿》真美子さん「娘のベビーカーを押して夫の試合観戦」…愛娘を抱いて夫婦を見守る「絶対的な味方」の存在
NEWSポストセブン
「お笑い米軍基地」が挑んだ新作コント「シュウダン・ジケツ」(撮影/西野嘉憲)
沖縄のコント集団「お笑い米軍基地」が戦後80年で世に問うた新作コント「シュウダン・ジケツ」にかける思い 主宰・まーちゃんが語る「戦争にツッコミを入れないと」
NEWSポストセブン
神谷宗幣氏(写真中央)が率いる参政党は参院選で大躍進した。東京選挙区でも塩入清香氏(右)が当選(2025年8月写真撮影:小川裕夫)
《午前8時の”異変”》躍進した「参政党」、選挙中に激しい応酬のあった支持者と反対派はどこへ?参院選後の初登院の様子をレポート
NEWSポストセブン
令和最強のグラビア女王・えなこ
令和最強のグラビア女王・えなこ 「表紙掲載」と「次の目標」への思いを語る
NEWSポストセブン
“地中海の楽園”マルタで公務員がコカインを使用していたことが発覚した(右の写真はサンプルです)
公務員のコカイン動画が大炎上…ワーホリ解禁の“地中海の楽園”マルタで蔓延する「ドラッグ地獄」の実態「ハードドラッグも規制がゆるい」
NEWSポストセブン
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さん、撮り下ろしグラビアに挑戦「撮られることにも慣れてきたような気がします」、今後は執筆業に注力「この夏は色んなことを体験して、これから書く文章にも活かしたいです」
週刊ポスト
強制送還のためニノイ・アキノ国際空港に移送された渡辺優樹、小島智信両容疑者を乗せて飛行機の下に向かう車両(2023年撮影、時事通信フォト)
【ルフィの一味は実は反目し合っていた】広域強盗事件の裁判で明かされた「本当の関係」 日本の実行役に報酬を支払わなかったとのエピソードも
NEWSポストセブン
ブラジルの元バスケットボール選手が殺人未遂の疑いで逮捕された(SNSより、左は削除済み)
《35秒で61回殴打》ブラジル・元プロバスケ選手がエレベーターで恋人女性を絶え間なく殴り続け、顔面変形の大ケガを負わせる【防犯カメラが捉えた一部始終】
NEWSポストセブン
モンゴルを公式訪問された天皇皇后両陛下(2025年7月12日、撮影/横田紋子)
《麗しのロイヤルブルー》雅子さま、ファッションで示した現地への“敬意” 専門家が絶賛「ロイヤルファミリーとしての矜持を感じた」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン